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そしてお昼休憩を迎えてキリのいいとこまで仕事を終わらせた頃、
「板垣くんお昼は食堂?」
瑞「はい、そのつもりですけど」
「そっか。私はお弁当なんだけど食堂の場所とか分かる…かな?」
瑞「あ、そうなんですね。まぁ分からないこともないと思いますけど。……そっかぁ、1人で食べるのか」
ボソッと呟いたその言葉に、私は聞き逃さなかった。
寂しそうに私の目を見ながら残念がる彼を見て、なんだか良心が勝ってしまって。
「…一緒に食堂行こうか?私お弁当持ってって食べるから」
瑞「ほんとですか!やったぁ」
嬉しそうに笑う板垣くんを見て致し方ないと思えど、どこか手のひらで転がされているような気がして違和感が残る。
いつもは拓弥くんと2人でお弁当を食べるけど、今日はしょうがない…拓弥くんに言いに行ってこないと。
「じゃあ行こっか。私ちょっと社長に用があるから廊下で待ってて!すぐ戻るから」
瑞「分かりました!」
ウキウキしてる彼を横目にお弁当を持って社長室に向かうと、扉の前で少し気持ちを整える。
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作者名:すまいる。 | 作成日時:2020年6月3日 18時