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キッチンに向かって彼女にコーヒーを出したあと、冷蔵庫を覗きながら何を作ろうか悩んでいた
といっても、普段ほとんど料理をしない俺は、冷蔵庫を覗いたところで何を作れるわけでもない
目玉焼きとハムくらいだったらただ焼くだけでいいしな…あとパンでいっか
慣れない手つきで料理をすると、それなりに上手く出来た朝食
拓「できたぞ」
「あ、ありがとうございます！」
テーブルに無造作に置いていくと、向かい合うように座ってコーヒーを一口飲んだ
拓「そんなもんしか作れなかったけど」
「十分です！いただきます」
こんな大した料理でもないのに目を輝かせて美味そうに食う彼女は、本当に理想の彼女だと思う
そんな幸せをどうして今まで味わえなかったのか。
それはきっと、青石と出会うためだったんだろうと思う。
食事中は特に何も話さずに、聞こえてくるのは洗濯機の音だけ。
それが意外と心地よくて、こんな朝も悪くないなと思わせた
「ご馳走さまでした」
拓「おう」
綺麗に食べきった青石は、お皿をキッチンまで運んでくれていて本当に助かる
「お皿洗いますね！」
拓「いや、いいよ」
「でも…ご飯作ってもらったので、これくらいします！」
拓「じゃあ…頼もうかな」
「はい！」
そう言ってくれる彼女の言葉に甘えて、食べきったお皿を青石の元に持っていくと、そのまま皿を洗い始めていた
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作者名：すまいる。 | 作成日時：2019年9月10日 19時
