どっきゅん特急

1.もうひとつの顔 ページ30

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私は、普通の女子大生





今は、大学が終わって

ちょうど門を出るところだった




『A！一緒に帰ろーぜ！』



急に声をかけてきたのは、


特になんとも思ってない男友達



「うん。いいよ」



快く承諾して、駅まで一緒に

帰ることになった





ある程度、いろんな話をして

何気に楽しみながら帰り道を歩く



そして駅で別れて、家に帰ると


恋人である晃一が待っていた





「晃一来てたの？」




晃「、、、おん」




「どうしたの？元気ないじゃん」




いつもなら、会うと抱きついたりしてくるのに

今日はテンションが異様に低かった




「なにどうしたの晃一？なんかあったの？」




それでも黙っている晃一




「なんでも言ってよ。言わなきゃ分からないじゃん」




晃「じゃあ言うけどやな、今日一緒にいた男誰やねん」




「今日って、、、」




晃「さっきお前と一緒に歩いとった男や」




あれ…

見られてたんだ




「あれはただの友達だよ」




晃「にしてはずいぶん楽しそうやったな」




「晃一、、、もしかして嫉妬してるの？」




拗ねる晃一を見るのはあまりないため

調子乗って意地悪で聞いてみる





晃「嫉妬？、、、まぁ、嫉妬やなぁ」




どこか様子がおかしい晃一




晃「俺な、Aのことがほんまに好きやねん。どうしようもないくらい好きやねん。1番好き、いや愛してるんやで」




こう話す晃一の顔は悲しい、というよりも

なにかに取り憑かれたような

そんな表情だった




「晃一、、、？」




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