サディスティックラブ 4 (ページ50)

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そこからの行き先は特に聞くこともせず、車に揺られながら街並みを見ていた

きっと夕飯の時間だから、お店でも行くのかな

でも…車酔いが響いてしまって、ちょっと体調悪いかも

そんなこと社長に言えるわけもなく、必死に酔いから逃れるために、窓を少し開けて外の空気を吸った

拓「悪い。ちょっと待ってて」

「あ、はい」

いつのまにかどこかのお店へ入って止まった車

社長が、すぐ戻る、と一言残し、お店の中へと消えていった

それがなんのお店かはよく分からず、ただひたすらに彼の帰りを待つ

ガチャ

後部座席のドアが開くと、社長が買ってきたものを置いていた

拓「ごめんな、ちょっと時間かかった」

「いえ、大丈夫ですけど。それなんですか？」

拓「内緒」

「え。」

秘密が多過ぎないか？と疑問を抱きながらも、また車は発進した

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拓「よし、着いたぞ」

「え、、、」

少しだけ眠ってしまった私は、起こされて目を覚ますと、何故か自分のマンション前だった

拓「ほんとはどっかで夕飯食ってこうと思ったけど、お前車酔いしてるだろ？体調悪いのに連れ回すの悪いと思って、今日はこれで終わりだ」

社長、やっぱり気付いてたんだ。酔ってたの。

「すみません…」

拓「いや別に、また出かけられるし。気にすんな」

「はい…」

すると草川社長が後部座席に手を伸ばして、さっき買ったであろう物を私に渡してきた

拓「それ、中華風のお粥なんだけど。めっちゃ上手いから、それ食って安静にしてろ」

「…すみません。何から何まで」

拓「いいって。また会社でな」

「はい。今日は、ありがとうございました！楽しかったです」

拓「あぁ。俺も楽しかった。ありがとな」

「はい！じゃあ、失礼します」

車から降りて私が手を振ると、彼も軽く手を振ってくれた

そして発進した車が見えなくなるまで見送ると、車酔いのせいで気持ち悪くなった胸をさすりながら、部屋へと向かった

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次回からは続編にいきます！