影と月 (ページ1)

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「くだらない！」

ダンサー組で休憩中、ユースケとユーキがふざけ始めたところでカイが言う。

「タクヤなんてガン無視だからね」

「たくちゃん！それはだめよ！」

「うるせー」

本当おかしい人たちだな、なんて呑気に笑っていた。

ただいま、新曲の振り覚え。

なかなかのダンスナンバーに身体はヘトヘト気味。

だけどテンションは高めだった。

「リョウガくん、再開はいつ？」

唯一呼び捨てできない彼に聞いてみれば

「こいつらが一回静かになってからですねえ」

という返事。

…をしたところでコトの発端のユースケが投げかけてくる。

「ほらリョウガもやってみて！」

「俺はやらねえ～よ」

するとユーキも加担してきた。

「そんなこと言わずに！」

「だから～俺は～…ヒャッハー！」

「ギャハハ！」

もう～、始まった～、

そんな様子を見て呟いていると

カイと目が合い、呆れ顔で笑う。

「Aはやらないの？」

「雑なフリやだな～」

「ごめんごめん」

頭をぽんぽんと自然にやってのけた。

年下っていうのもあるけど

妹みたいに見られてる気がする。

「最近痩せた？」

「おれ？」

「タクヤじゃない、Aだよ」

「あ～なんだ」

こっちの方は付き合いが長いから扱いが雑だ。

「…おい、全然だよ」

そう言いながら勝手に人の二の腕をつまんでくるたくちゃん。

「たくちゃん嫌い！」

「はっはー」

そんな６人でとりあえずパフォーマンス担ってます。