山崎颯一郎 ページ1
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そう言ってグラスを勢いよく置いたのは同期の山崎颯一郎。
まあまあ大きな音だったから他のお客さんがちらりとこちらを見る。
「ちょっと、落ち着いて飲みなよ。」
「Aは何で俺に彼女ができないと思う?!」
「そういうとこでしょ。」
そういうとこってどーゆーとこだよっ、などと騒いでいるが無視。
そんな私をみて颯一郎はシクシクと泣き真似をしている。
なんだこいつ。
2人で飲んで語ろう!って颯一郎から言ってきたくせに、もうベロンベロンになってしまって話にならない。
もう5分に一回は彼女欲しいって言ってる。
顔はいいのになあ。
そんなことを思いながらポーッと颯一郎の顔を見てると、おもむろに颯一郎が口を開いた。
「じゃあ俺はどうしたら、気になる子を振り向かされると思う?」
"気になる子"というフレーズにすこし引っ掛かりを
覚えて言葉に詰まったが、なんとか答える。
「、、颯一郎なら本気出せば、気になる子の一人や二人楽勝でしょ。」
「まじ?」
_____あんたの目の前の女はもう落ちてるよ_____
真っ赤な顔でニコニコと喜んでる颯一郎をみてそう思った。
こいつはホントに人の気も知らないで!!
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作者名:あさぎ | 作成日時:2021年10月31日 22時