【文豪ストレイドッグス】××されたいっ！ (ページ13)

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♯太宰さんの彼女が妊娠中に子守唄を歌っていたら？ページ13

Aside《太宰さんの彼女設定》

　

　
妊娠発覚から、早七ヶ月。

私と、治さんとの子だ。

大分お腹も大きくなり、蹴ったりする力もついてきていて検診での写真も、人間らしくなっていく。

　

そんな姿を見るたびに、強く幸せだなぁ、何て思ったりする。

　
ふと、私の母が歌っていた子守唄を思い出した。

母の声はとても綺麗で澄んでいて、聞き心地のよくてとてもいい子守唄だった。

　

ゆっくりと、思い出すようにフレーズをなぞり歌う。

　

手をお腹に当て、優しく、ゆっくりと撫でながら。

　

嗚呼。

　

なんと、愛おしいのだろう。

　

　

こんな気持ち、初めてだ。

　

少ししか覚えてはいなかったが、何処か心が温かくなって、とても、なんとも云えないような気持ちに浸る。

　

「綺麗な、いい声だね。」

　

唐突に、そんな声がして、驚く。

　

何時のまにやら、治さんが私の後ろにたっていたのだ。

気配すらしなかったものだから、驚くのは無理もない筈だ。

「驚かせないで下さいよ。」

　

そう、少し怒ったように告げるとおどけたように、

　

「だって、聞いているうちに何と無く声が掛けづらくなっていってしまったのだよ。

其に、君のお腹の中に、私と君との子供がいるのだと思うと、何とも云えないような幸せな気持ちになってね。

　
其に浸ってたって訳なのだよ。」

　

そう、余りにもあっさりと恥ずかしげもなく告げるものだから、一気に火が出るくらいに顔が赤くなる。

　

今の私、お風呂でのぼせた時と同じくらいに真っ赤になっているって言う謎の自身が出るくらいに。

　

絶対、異常だ。

　

「真っ赤だね。

　

私も、お腹の子の為にも頑張るよ。」

　

そう言って立ち上がると私をゆっくりと抱き締めてくれた。