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「…」
サソリさんは突然立ち止まり、「先に行け」という。
私は彼の言っていることはあまりよくわからなかったが、とりあえず追っ手を迎え撃つらしい。
自分が申し出たが、「後輩に挨拶がしたい」んだとか。
「いいからここは旦那に任せて行こうぜA。」
「…そうですね。」
ここからは私とデイダラとの２人で進む事になった。
「…なあ。A。」
「何ですか？」
「お前がいた、未来はさ、どんな所だ？
お前は何をして過ごしてたんだ？」
彼は私の方を見ずに言った。
表情は傘に隠れてよく見えない。
「こんなに自然に囲まれたところは少ないですね。
この世界は自然が多いので心が和みます。
私がいたところは里よりも賑やかで夜中まで明るくて休みのない街でしたから。」
「ふうん。」
「私はアイドルでしたから、曜日も関係なくトレーニングしたり、練習したり、ステージに立ったり…ファンの方と話したり…
たまの休みにはお家を掃除したり、変装して遊びに出かけていました。」
「恋人と出かけてたのか？うん。」
「いえ、恋人はいませんでした。
メンバーの中では私以外はみんないるんですけど…
私、いつも長続きしなくて…」
「何でだろうな」
「価値観の違いでしょうか？
私はアイドルという私の中の美を追求したいんです。
それこそが私の人生だから。
でも、恋人ができたらそれもほどほどにしないといけないみたいで…」
こんなに自分の恋愛について話したのは人生で初めてかもしれない。
私のつまらない恋愛話を彼は真剣に聞いてくれている。
「両立はできねえのか？うん。」
「…できると思います。
でも、美のためにルーティンのトレーニングをしたりしていると「せっかく休んだのに俺のことはどうでもいいのか」って言われたりすると困るんですよね…」
「芸術活動を邪魔するのはよくねえよなぁ。うん。」
「そうなんです。恋人との関係は私の美を高めるものであるようになって欲しい。でもそれが活動を邪魔してしまうものになってしまっては元も子もないんです！」
「Aは、オイラと、サソリの旦那の芸術をいつも尊重してくれるよな。
お前はオイラ達みたいな真の芸術家と付き合うべきだぜ。うん。」
「確かに。そういう人を探すべきなのかもしれません…
ありがとうございます！」
続く (更新停止中)
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名無しデス〜☆(プロフ) - 応援してます❗️ (2022年2月22日 18時) (
レス) @page29 id: 01494ce546 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 10話でやっと気づいた。名前が違うとこうも別の人間に見えるんかぁ…（芸術は爆発だ〜!!笑） (2021年1月27日 23時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あずきちょこ。 | 作成日時：2020年8月4日 12時
