《再始動》【刀剣乱舞】刀剣男士の子育て本丸−１年目ー

近侍の仕事＿＿薬研side ページ36

朝を食べ終え、皆でゆっくりとする。
こんなにくつろげるのは、久しぶりだな…。と考える。

前の大将は…負けず嫌いだったな。それと心配性。
自分で戦に出したくせに、負傷すれば人一倍気遣って。
戦も大変だが、手入れが一番大変だったな…。よく疲れてた。

燭台切の旦那が入れてくれたお茶を飲み、庭をみやる。
そこには、今剣と岩融と愛染と遊んでいる大将がいた。

「あるじさま!!!」

「こんのすけか!?」

突如煙が現れたと思ったら、狐である政府の式神＿＿こんのすけだった。

「これはこれは薬研様!!あるじさまはいらっしゃいますか?」

「嗚呼、おーい大将!!」

「ん?あっ、こんのすけだー!!!」

愛染に抱きつきながらこんのすけへと向かってきた。

「元気そうで御座いますな!良かったです!!」

「そう言えば、どうかしたのか?」

あ、そうでした!と、首からかけた筒を三日月の旦那に渡した。

「これは?」

「この本丸の近侍の仕事です!」

こんのすけが得意気な顔で、胸をそった。


大将を抱えながら、こんのすけの話を聞く。

「最初にお伝えすることは、ここの本丸の仕事は少し違います。あるじさまはまだ幼いですので、そこを承知してください。そうですね…今まで通りですが、これだけはと頼まれてます。まずは勉学ですね、本丸で過ごすので勉学を頼むと。二つ目は、入浴と睡眠ですね。幼いので頼むと。あとは、遊んであげてほしいと…」

「そっか、主は寺子屋にいけないもんね」

加州の旦那が爪に、マニキュアとやらを塗りながら呟く。
出来が良かったのか、嬉しそうに笑う。

「そうですな!あるじさま、近侍というのは…」

こんのすけの話を、熱心に聞く主。
でもどこか聞いていないような感じで、少しだけ笑った。

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