《再始動》【刀剣乱舞】刀剣男士の子育て本丸−１年目ー

朝の挨拶＿＿一期と薬研の場合 ページ29

厨に向かうため、一期と薬研は並んで廊下を歩く。
他愛のない会話を交えながら進んでいく。
すると、前方からとととっ、と走ってくる音が聞こえてきた。

「おっはよー、いちにい、やげんっ!!」

「おう、御早う大将」

「御早う御座います」

薬研は抱きついてきたAを抱き上げる。
一期は優しく頭を撫でてやる。

「みつただにねー、きょうのあさ、きいてきたらね、やさいだって」

「主は、野菜が嫌いですか?」

「うんっ」

「そうか」

そういって微笑めば、嬉しそうに笑ってくれる。
何て素直で純粋だろうか…、とても眩しい。

「あっ、やげんっ!こっちむいて!」

「ん?なんだ?」


ちゅっ＿＿。


「おはようのあいさつ!」

「ふっ、ありがとな」

「えへへ〜。いちにいも!」

「分かりました」

しゃがんだ一期の頬に、ちゅっ＿＿、と落とす。

「おはよう、いちにい!やげんっ!!」

嬉しそうに笑うAに二人は、薬研は額に、一期は頬に口を落とした。
少しだけ驚いたが、Aは照れ臭そうに笑った。

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