第八百八十四話：譲らない ページ23
A「何か問題でも？」
鬼「・・・。」
それに対して鬼は、若干キレてるんだろうか、ただただAを見て燐光を輝かせていた。
鬼「・・・けっ。」
あしらうようにして続けた。
鬼「昨日びーびーと泣き喚いてた奴が抜かす。聞こえてたぜ？うるせぇ程に子どもみてぇに泣いてよ・・・どっちが餓鬼だよ？"雌狐"。」
A「っ。」
ひくっと目を細めた。
A「・・・貴方だって同じじゃないですか。」
鬼「・・何？」
A「あの時、私に弱みを見せていた。誰にも見せず見せることを拒絶し、それを一番拒んでいるのが私という存在。意外と可愛い所あるじゃないですか。まるで子どもみたいに素直なことするんですね？"糞餓鬼"。」
鬼「っ。」
歯をぎちっとさせる。
互いが互いを睨み合う。
水苗翔/火苗菊「・・・。」
二人はAの身を案じていた。
その時、二人が動く。
ッ
水苗翔/火苗菊「！」
互いに前へと歩き始める。
A「・・・。」
鬼「・・・。」
二人は向かい合って＿
ッ
互いに顔を近付かせた。
水苗翔/火苗菊「？」
先に口を開いたのは鬼だった。
鬼「まさかてめぇから俺の事を『可愛い』だの『素直』だのっつう言葉が出て来るとは思わなかったぜ？何？俺に愛嬌とかそんなん感じたのか？」
表情に笑みを浮かばせながら言った。
A「『愛嬌』？そんなの微塵も感じてませんよ？貴方の事をただの『馬鹿』としか思っていません。ただの、『糞餓鬼という馬鹿』としかね。」
Aも笑う。
鬼「さっきから嫌な笑い方しやがってよぉ、狐ばりの笑み浮かばせて今度は俺を誑かすつもりか？見境ねぇな？鬼だろうが人間だろうが関係ねぇてめぇのその能力にはある意味尊敬するぜ？」
A「貴方の方こそ、その嫌な笑い方にはつぐつぐ感心させられるものがありますよ？その間抜け面、貴方の笑みはもう壊滅的に陥ってます。私でも治療の施しようがないほどですね、ご愁傷様です。」
鬼「はっ、狐笑いだけじゃ飽き足らず毒まで吐くとはな、蛇にでもなるつもりか？口から溢れんばかりの毒吐きやがって。」
A「毒を吐いているのは貴方も同じですよ。常日頃毒をそこらじゅうに撒き散らしている貴方が言いますか、貴方が。」
ッ
目から離さないまま、二人は足を上げて相手に攻撃しようとする。
ガッ！
互いにぶつけ合い、そのまま根競べとなった。
第八百八十五話：いよいよ＿＿→←第八百八十三話：道具、新たな名
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雨晴(プロフ) - 青龍さん» こんばんわ〜ありがとうございます(^^) 頑張らせていただきます！ (2017年7月24日 22時) (
レス) id: 3adc52b091 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 - 完結おめでとうございます！新しい小説でも頑張ってください！ (2017年7月24日 21時) (レス) id: ba867b1983 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨晴 | 作成日時：2017年6月10日 1時
