第五十二話：精霊達との初めての対面 ページ7
ザアァァァァ・・・
火成汰「・・こんな所に滝なんてあったんだ。」
A「・・っ。」
火成汰「！待ってろ、今その火傷何とかしてやるからな！」
その流水の溜まり場に着き、すぐに火成汰はAの服を脱がし、そしておぶりながら自分ごとその水に浸かった。
ジュウッ・・！
A「ぐっ！あああああぁぁぁっ！」
皮膚を無くした肌に容赦なく真水が突き刺さる。
その痛みは壮絶なもので、Aは火成汰の首に周している腕の力を込め、ぎゅっと締めた。
火成汰「頑張れ！火傷を何とかしないとお前は死んでしまう！だから、頑張ってくれ！」
A「うっぐ！・・うあ、うっ！・・うぅ・・。」
ジュウッ！・・ジュウ・・
少し泣きそうになりながらも何とか耐えているAだったが、未だに熱を冷ます音が止まない。
火成汰「このままじゃ・・A！」
Aの名を呼んだその時、突如として薄暗かった辺りが明るくなり始めた。
水辺には水色に輝いている魚のような姿をした光と草辺には淡い薄緑の光を放った蜉蝣のような姿をした光が現れたのだ。
その光景に火成汰は驚く。
火成汰「こ、これは・・？」
すると、火成汰の周りにいた魚のような姿をしたものがAの水に浸かった火傷の傷に触れだした。
A「う、うぅ・・。」
Aの状態が先程よりも良くなってきたことに気づいた。
火成汰「お、お前ら、もしかして治してくれたのか？」
A「はぁ・・・兄さん？」
火成汰「A！もう大丈夫か？」
A「うん・・何とか。」
火成汰「そうか、良かった。」
Aは周りの風景に気がついた。
A「兄さん・・この生き物みたいなのは何？」
火成汰「分からねぇ。お前の名前を言ったら急に出てきたんだ。」
A「・・私の？」
Aの元に光が集まる。
A「ねぇ・・これって母さんが言っていた、古の精霊達じゃない？姿も言っていた通りだし。」
火成汰「え！？・・・確かにそう・・だな。・・・！」
ここで火成汰はあることに気づく。
火成汰「A。この場所、この里はもしかしたら、俺達鑛一族の先祖がかつて住んでいた里、『縁郷』じゃないか？父さんからもその話を聞いていたし、母さんもその話をしていたし。」
A「・・・うん。そうだね。」
その顔は少し曇っていた。
火成汰「・・・そろそろ上がろうか。」
そう言って二人は上がり、一番最初にいた家のある場所へ行った。
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雨晴(プロフ) - 春夢さん» はい、何とか書いていきたいと思っております。コメント兼小説をご覧いただきありがとうございます！ (2016年8月14日 12時) (
レス) id: 3adc52b091 (このIDを非表示/違反報告)
春夢 - 更新頑張ってください！ (2016年8月14日 12時) (レス) id: 7df5f2c691 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨晴 | 作成日時：2016年8月10日 1時
