第九十四話：頼み事 ページ49
鳳凰「皆に伝えてくれと言っていた。『明日縁郷へ来てくれ、火成汰の説得が無理だったら殺してくれても構わない』と。」
十二頭領達はその言葉を聞いて驚いた。
狂犬「え！？Aちゃんが！？」
今まで無言だった蝙蝠と蟷螂も話さずにはいられなかった。
蝙蝠「・・・それは間違いねぇのかよ？」
鳳凰「あぁ。確かにそう言っておった。」
蟷螂「・・何故だ？」
全員が言葉を失う。
鳳凰「聞けば、Aは火成汰が復讐を行う事を気付いておったらしい。だが自分では止める事など出来ないからと言って我にこのような事を頼んだのだ。」
蝶々「だ、だけどよ・・！」
鳳凰「我に言った時のAの目は一切の揺るぎも無かった。本気で言っていたのだ。」
他の十二頭領「・・・。」
鳳凰「皆の気持ちも分かるが、本人が言っているのであれば我等は忍として動かないわけにはいかぬ。Aの言っていた、『「誰も殺すな」などという無責任な言葉を並べるつもりは無い』というのがそれである。だからAの頼みを聞いておくべきなのが今我等にとってできる事だ。本人も覚悟は出来ていると言っておったぞ。」
十二頭領はしばしば考え込んでいたが、蝙蝠が言った。
蝙蝠「・・分かった、行こうぜ。」
狂犬「蝙蝠ちゃん？」
蝙蝠「Aがいいって言ってんだ。真庭忍軍の俺らが断るわけはいかねぇだろ？」
喰鮫「私も同意です。Aさんの頼みですからねぇ。それにまた会える訳ですから反論する理由がありません。」
白鷺「だ成賛も俺。ならかだ野分意得の達俺ばらな殺暗。」(俺も賛成だ。暗殺ならば俺達の得意分野だからな。)
蟷螂「私も依存なしだ。」
蝶々「俺もだ。」
蜜蜂「僕も行きます。」
川獺「俺も。」
鴛鴦「私も行くわよ。」
海亀「わしもそのように頼まれたら男として答えない訳にはいかんだろう。」
人鳥「ぼ、僕も行きます。皆さんのお役に立てるかどうかは分かりませんが、全力を尽くします！」
鳳凰「うむ。狂犬はどうするのだ？」
狂犬「・・・勿論行くわ。そして説得に失敗していたらそいつ、火成汰の事をぶん殴ってやるんだから！」
鳳凰「では明日、縁郷へ皆で向かうぞ。」
他の十二頭領達「はい。/おう。/。うお」
そしてその夜は明日に備えて寝た。
＿＿翌朝
鳳凰「・・・では行くぞ。」
十二頭領達が頷き、縁郷へ出発した。
＿＿だが、そこで見た光景は信じられないものである事を真庭忍軍十二頭領はまだ知る由もなかったのであった。
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雨晴(プロフ) - 春夢さん» はい、何とか書いていきたいと思っております。コメント兼小説をご覧いただきありがとうございます！ (2016年8月14日 12時) (
レス) id: 3adc52b091 (このIDを非表示/違反報告)
春夢 - 更新頑張ってください！ (2016年8月14日 12時) (レス) id: 7df5f2c691 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雨晴 | 作成日時：2016年8月10日 1時
