第九十三話:鑛の特性と暗殺の行方 ページ48
海亀「人とは違った目だった。そういう事であろう?」
人鳥「は、はい。」
海亀「お主が言っていた『覚醒』というのもわしらは見た。あれは確かに人ではない存在であった。いや、そういう以外に他ない。」
白鷺「たっかなか動にうよう思が体。にいたみり縛金。」(体が思うように動かなかった。金縛りみたいに。)
喰鮫「辺り一帯もまるで冬のような冷たさでしたよ。」
川獺「もしかして、Aちゃんもあんな姿をするのか・・?」
蜜蜂「どんな感じだったんですか?」
川獺「ええと、髪と目は赤くて入れ墨のようなものが体に浮き出て、歯と爪が鋭くなった獣のような姿で勾玉やその周りを覆う空気は異様なものだったぜ。」
人鳥「・・Aさんも似たような姿になっていました。」
蝶々「何!?」
蜜蜂「僕達がまだ行ったことの無い場所にAさんがいたんです。その場所は精霊達の憩のもっと奥にあって入口に大きな鳥居があってお墓もたくさんあって、その奥には何かを祀っていたようなものがありました。」
蝶々「そんな所があったのか。」
蜜蜂「その中でAさんが倒れていたので起こそうとしたら・・僕を襲って来たんです。」
鳳凰・人鳥以外の十二頭領「!?」
狂犬「え?・・・嘘でしょ?」
蜜蜂「嘘ではありません。髪や勾玉はそのような状態にはなっていませんでしたが、その他は全て同じです。虚ろな目で苦しんでいました。それを鳳凰さんが止めてくれて何とか大事にならずに済みましたが。」
海亀「それで鳳凰と蜜蜂がそのようななりで帰ってきたのか。人鳥は大丈夫だったのか?」
人鳥「はい、鳳凰様が止めてくれたおかげで怪我もしていません。」
海亀「そうか、なら良いのだが・・こうなってしまってはどうしたらいいのだ?」
十二頭領全員が考えていた。
鳳凰「・・・明日の昼前までに縁郷へ皆で行くぞ。」
他の十二頭領はその言葉に驚いていた。
鴛鴦「ですが、火成汰はもう幕府を追われている身。わざわざ尾張の方へ行くなどという事はせず縁郷にいるのではないでしょうか?」
鳳凰「確かにそうではあるが、別れ際にAが「何とか説得してみせる」と言っておった。我等はその言葉に賭けて縁郷へ行った方が良いと考えたのだが、皆はどうだ?」
人鳥「で、ですが鳳凰様。火成汰さんは僕達の事を恨んでいるはずです。たとえAさんであってもその頼みは聞けないのではないでしょうか?」
鳳凰「その事なんだがな、Aが我に言っていた事がある。」
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雨晴(プロフ) - 春夢さん» はい、何とか書いていきたいと思っております。コメント兼小説をご覧いただきありがとうございます! (2016年8月14日 12時) (レス) id: 3adc52b091 (このIDを非表示/違反報告)
春夢 - 更新頑張ってください! (2016年8月14日 12時) (レス) id: 7df5f2c691 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雨晴 | 作成日時:2016年8月10日 1時