QuizKnock 短編集3

ドッキリ仕掛けてみた。izwさん ページ31

今までにない感じの話です。切なめ。

はいみなさんどうも！！Aです。

今日はね、あのクイズ王にドッキリを仕掛けていこうと思います！！

作戦はこうなのです！

今買い出しに行ってる伊沢さんにドッキリを仕掛ける。帰ってきて部屋に入ったら、ソファーの上で須貝さんと私がキスしてて、それで伊沢さんが話した瞬間、あってなって焦る。って感じ。

「もう伊沢帰ってくるよ？大丈夫？」

『えーやば！今行きます〜！！』

「ほら、おいで〜！」

『はい！』

くっついてぽすん、と座る。

『あ、帰ってきましたね』

ドッキリなんて初めてだから、ちょっと緊張するけど大丈夫。

がちゃっとドアの開く音がする。

「よし、やろ」

『はい、』

く、と顔を傾けて、そのまま近づける。触れるか触れないかくらいの距離でそのまま止まる。

ｶﾞﾁｬ

「え、何してんの？」

『っあ、伊沢さん、あの、これは、』

「何してんのって言ってんの」

驚いたような顔から怒っている顔に変わる。

『これは違うんです！信じて！』

「伊沢。違うからほんとに。」

「何が違うんだよ！！キスしてたじゃん！」

『伊沢さん、、』

「何。もう知らない。」

『ドッキリ大成功、です』

うん。我ながら名演技だったなと思う。

めちゃくちゃ上手く行った。信じてた。

「え？」

「クイズ王の彼女を奪えるわけないでしょ〜」

『もちろんですよ、ごめんなさい。反応が見てみたくて』

「えぇーもうびっくりした、、やめてよ！」

『ふふ、ごめんなさい、、』

むーっ、と拗ねた顔をしてこちらを睨んでいる伊沢さん。んん、可愛すぎる。

「こんなこともうしないでね？だいすき」

『私も好きです』

「ちょっと俺の前でいちゃつくのやめろ？」

『あはは、すみません』

「もー。バカップルだなぁ青春しろよ！」

「伊沢、幸せにしてやれよ？」

「当たり前ですよ、約束します」

ドッキリのおかげで少しだけ仲良くなれたかもしれない。

その日から伊沢さんは、私にくっつく回数が多くなりました。

すごく幸せです。

(あのまま、奪えたらなんて、俺先輩失格だなぁ、、最低だ)

ただ1人、誰にも知らない感情を抱いて。

少しでも彼女にくっつく口実があることが嬉しくて、また仲が戻って。

奪う隙なんてないと分かっているのに抑えられないくらい好きで。

(ほんっと、幸せにしてやれよ)

ただ、彼女の幸せを願って。

2人が幸せであることだけを、願って。

初恋か再恋か。2 izwさん→←後悔。3 koちゃん

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