くっつきたいの。sgiさん ページ15
須貝さんに、ハグされたい。
それが今の私の、切実な願いである。別にハグしたことないとかそんな訳じゃない。けどたまには、世の中のラブラブカップルみたいにイチャイチャしてみたいじゃないか。
自分からするんじゃ意味は無い。されたいんだ、須貝さんから。
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2人っきりのオフィスでカタカタとパソコンを打ち続ける。
「っはぁ〜、疲れたなぁ〜」
『疲れましたねぇ』
「なんか癒しが欲しい」
『コンビニでなんか買ってきましょうか』
「ハグして癒してあげます!とか言ってくれないの?」
『しましょうか?!』
「いや、いいよ」
なんだ、期待させて。あれから1回もハグなんてして貰ってない。(2日前の話だけど)もういっそ自分からでもいいからくっつきたかった。
もしかしたら、もう好きじゃないのかな。
ハグとか、嫌なのかな。
「やっぱりする」
『え?』
そう言って立ち上がってこっちに歩いてくる須貝さん。
『ちょ、っわ、』
ぎゅーっと大きな体で私の体が包まれる。
体重をかけられた反動で後ろに倒れそうになる。
暖かくて、男の人っぽい体。
自分の鼓動と須貝さんの鼓動が混ざってこだましている。
「あー癒される」
『いつでもしてくれていいんですよ』
照れたのを隠すようにそう言う。
「いっぱいするよ。覚悟できるの?」
『楽勝です』
「とりあえず今はこのままで」
『はい』
またぎゅーっと強く抱きついて、あぁ今ハグしてるんだなぁって思う。
顔を上げると少し顔が赤くなった須貝さんと目が合って、
流れるようにキスをする。
「好きだよ」
好きじゃないかもなんて心配する必要なかった。あぁ、やっぱり愛されてるんだなぁ、なんて。
自分だけ大好きな人の言葉一つで舞い上がって、なんか少し悔しい。
『私は愛してます』
わざとらしくにひ、と笑ってそう言ってみた。
「それは反則でしょ?!」
『ふふ。いつもの仕返しです』
ほんと、幸せすぎてどうにかなりそうだ。
今もこれからも、ずっと好きなんだろうな。
たまには自分からもしようかな、なんて。
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葵(プロフ) - 実紅露。さん» いえいえっ!!こちらこそ読んでいただいてありがとうございます!嬉しいです!! (2020年3月30日 17時) (レス) id: 73270576ea (このIDを非表示/違反報告)
実紅露。 - めっちゃキュンキュンしました!ありがとうございます! (2020年3月30日 10時) (レス) id: ec857bc14c (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグくらいちゃんと外して下さい (2020年2月16日 15時) (レス) id: 34c689493b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2020年2月16日 13時