koちゃん ページ7
『キスしないと出れない部屋、だって、、』
「はぁっ？！キス？！？！」
ピュアピュアなこうちゃんからしたらものすごく大人なワードを出されてさぞびっくりしてる事だろう。うん、可愛い(
『うん。でも早く出たいでしょ？しよ』
「い、いやいや！おかしいでしょ！ほんとはドア開くとかないの？！」
『ないって。ほんとにない。』
ドアは本当に開いていない。押しても引いても、横にスライドさせようとしても。
まぁでも、
『ごめんね。私となんか嫌だよね。なんでよりによって、って感じだよね(笑)』
みんなに好かれているこうちゃんが、私なんかとキスするのが嬉しい訳ない。
「いやっ、そういうことじゃない！けど、」
『ん？』
「その、照れるじゃん、キスとか、、」
うわ、可愛い何この子。
『はは。そうだよね、じゃあ私からするね』
早くこの部屋を出ないと結構色々やばい。こうちゃんも早く出たいだろうなと思う。
優しくこうちゃんの肩を掴んで、顔を傾けて少し近づける。
「うわあっ、待って、待って！！」
ばっ、と手を振り切られる。
『っごめん、そんな嫌だった？キス、」
こうちゃんの事を好きな身からすると結構きついものだ。拒絶されてしまった。ならどうしよう、と頭を働かせようとすると、
「そ、っ、そーゆーのは俺からするから！」
『えっ』
「こーゆーのは男からやるもんでしょ！その、嫌、とかじゃなくて、慣れてないだけだから、、」
『う、うん、』
「じ、じゃあ、するよ」
きゅっと肩を掴まれて、顔を上げると真っ赤なこうちゃんと目が合う。
「目、閉じてて、」
言われるがままに目を閉じると、ふわ、と唇が合わさる。映画で見るような甘い甘いキスじゃなくて、子供みたいな、唇を合わせるだけの。
っは、と顔が離れて、目を開けると、
「こ、っ、これで、いいよね？」
『うん、、多分、』
好きな人とキスをしてしまった、という感覚に思わず自分の顔からも熱を感じる。
「『...』」
呆気にとられて、流れる沈黙。
『っもう出ようか！！ありがとう！』
「うん、」
ばたばたっ、と部屋を出る。早くあの場から離れないと、気持ちが、好きが、溢れてしまいそうだったから。
この部屋にこうちゃんと入れられて、ちょっとラッキーだったなぁ、なんて。
つくづく自分ってずるいと思う。
「俺もまだまだだなぁ、頑張らなくちゃ、」
2人が両想いに気づくのは、まだ先のお話。
可愛い男の子と頼れる女の子の、もうちょっとで両想いが発覚する時間のお話。
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葵(プロフ) - 実紅露。さん» いえいえっ！！こちらこそ読んでいただいてありがとうございます！嬉しいです！！ (2020年3月30日 17時) (
レス) id: 73270576ea (このIDを非表示/違反報告)
実紅露。 - めっちゃキュンキュンしました！ありがとうございます！ (2020年3月30日 10時) (レス) id: ec857bc14c (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグくらいちゃんと外して下さい (2020年2月16日 15時) (レス) id: 34c689493b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵 | 作成日時：2020年2月16日 13時
