今度は。koちゃん ページ35
中学の卒業式。
君に、想いを伝えることは、出来なかった。
「好き」の2文字も言えないくらい子供で、情けなくて。
もちろんそんなやつに、高嶺の花のAを幸せにすることは出来ないはずで。
俺よりもっといいやつと出会って、幸せになって。
そういう想いを込めて、あの時俺はこう言った。
「卒業、、おめでとう。」
『ありがとう。航平くんも』
とびっきりの笑顔でそう言った君は、俺のことをどう思っていたのかなんて、知らない。
ただ学校で俺一人だけ、名前で呼んでもらえる関係になったことに、ただ満足感を覚えていた、
高校はお互い別々で、Aは違う都道府県に行った。
連絡先も分からなかったが、飛び抜けて頭がいいAの話は度々聞いた。
「〇〇高校のAって人、凄いらしいよ」
「めちゃくちゃ可愛いし頭いいんでしょ!神様は不公平だよね〜」
「大学はどこ行くんだろう?」
「ここだけの話なんだけど、〇〇大学行くらしいよ」
ぼーっと歩いていた俺に、それは転機すぎた。東大に、Aが、あの大学に。
分からなかった。噂なんて100%信じられるものではない。けど、Aならそこに行くんだろうなって、何故か思った。
追いかけたい。会いたい。それしか考えていなかった。俺は、その日から猛勉強を始めた。
「番号あったぁぁぁ、、」
受かっていた。すごく嬉しかったけど、まだ終わったわけじゃない。
A...
ーーーーー入学式
【新入生の挨拶をしてもらいます。代表の、____Aさん】
『はい』
何度も目を擦って確認した。紛れもなく、Aだった。
終わってすぐ、人混みをかき分けてAの所に。
「A!!」
『航平くん』
「会いたかった」
『ふふ、私も会いたかった。でも会えるって信じてたよ?』
「あのね」
「好きです」
今までずっと、ずっと伝えたかったこの2文字。何があっても、結果がどうでも伝えたかった。
『私もずっと好きだった』
合格よりも入学よりも、何よりも再会が嬉しい。
こんな高嶺の花を、幸せに出来るだろうか。
するに決まってる。もう、絶対離さない。
何があっても、守るって決めたから。
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葵(プロフ) - 実紅露。さん» いえいえっ!!こちらこそ読んでいただいてありがとうございます!嬉しいです!! (2020年3月30日 17時) (レス) id: 73270576ea (このIDを非表示/違反報告)
実紅露。 - めっちゃキュンキュンしました!ありがとうございます! (2020年3月30日 10時) (レス) id: ec857bc14c (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグくらいちゃんと外して下さい (2020年2月16日 15時) (レス) id: 34c689493b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作成日時:2020年2月16日 13時