QuizKnock 短編集

プロポーズ all member ページ24

伊沢さんver

きらきらしたイルミネーションの中。
吸い込まれるように見ていると、

「A」

『？』 名前を呼ばれたのでその方向を向く。

するとそこには、あの箱に入った、指輪。

「Aの一生を俺に頂戴？」

その微笑みを見て、キザな言葉を聞いたら

『喜んで』

OKせずにはいられないでしょう？

川上さんver

「A〜」

久しぶりの休日で、拓朗の家に遊びに来てゆっくりしていると。ふいに名前を呼ばれる。

『どうしたの？』

「Aの誕生日プレゼントさぁ」

『うん？』

「俺の苗字でもええ？」

思わずばっと顔を向けると、そこには少し照れた感じの君。

「ちょっと。間あったら恥ずかしいやん」

『欲しい。絶対欲しいです。誕生日プレゼント、それがいいです』

「あ、もう一個ある。これはいらん？」

ちゃりん、と音を立てて投げられたそれ。反射でキャッチすると、、

『鍵？』

「結婚するのに、同棲せーへん訳にはいかんやろ」
少し意地悪な笑みを浮かべて君は言う。

全ての意味を理解した私は、

『人生で1番の誕生日です』

流石、と言うほど準備のいい君に、今日も溺れましょう。

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