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告白したけど冷たく返されてしまって、俺はいつものテキトーで自分を守った。


『っ、ははっ、だよな。いーのいーの、断ってもらって諦めつけたかっただけだから』


違う。違うじゃん。こんなこと、言うつもりじゃなかったじゃん。

失敗に終わったときのことは、全く考えていなかったわけではないのに。もっと、言おうとしていた言葉があったはずなのに。

俺の癖がつっかえて、本心が一言も出なかった。







「…慧?」




声が届いて、はっとする。

あ、俺、大ちゃん家にいるんだった。


「大丈夫?」

「うん、だいじょーぶ」

「無理すんなよ〜、お風呂、沸かしてくるから待ってて」

「はーい」


お風呂場に向かっていく背中を見ながら思う。そういえば、あと二ヶ月で交際一年記念日だっけ。


なんかもっとこう…一年目って幸せに向かえるもんな気がしてた。大ちゃんのことは大好きなのに、なんだか心は空っぽのままで、寂しくなってくる。


山田に当たって砕けて、落ち込んだ俺をずっと慰めてくれる日々が続いて、だんだん俺が前を向き始めたところでされた急な告白。


あのときは、思ったんだよな。こんなに優しい大ちゃんとなら、絶対に幸せになれるって。


でも、俺が大ちゃんと付き合って、さらに山田との距離が空いた気がした。


もう終わったはずなのに、少し悲しく思う自分がいた。


ずるい俺は今、自分の気持ちに向き合わずに一年目を迎えようとしてて、これから先も大ちゃんといようと思ってしまっている。









__________________________________________


今のところめっちゃ暗いですね汗。

もうちょっと明るくしたいです…笑

第二章 〈本当の気持ち〉→←·



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作者名:take a walk | 作成日時:2024年1月14日 2時

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