遅すぎた first love (ページ14)

今日:30 hit、昨日:8 hit、合計:10,870 hit

· ページ14

cn side

朝一で電話がかかってきた。起きたばかりの寝ぼけた頭が痛い。昨日は、どうしたんだっけ。

「はーい、もしもし?、」

「もしもし?じゃないっ、知念、もしかして山田に電話させた?!」

は？させた覚えはないけど…

「あー、しろとは言った」

だんだん戻ってきたぞ、記憶。昨日は涼介と飲んで、説教してそのまま酔って寝ちゃったんだな。きっと涼介が送ってくれたんだ、ここまで。
頭は冴えてきたけど、まだぼやっとしている頭の中。そこに、いのちゃんの戸惑った声が終始聞こえてくる。内容はもちろん、入ってない。

「…もう、知念聞いてないでしょ」

「聞いてるよー…」

「うそだ」

急に切れた電話。しばらくぼーっとすると、状況がつかめてきた。つまり、涼介は電話したんだ!

「でも、大事なとこ言ってないっぽいな」

いのちゃんが嬉しそうじゃないのは、きっと悪い内容を言われると思ってるから、だと思う。またネガティブ思考してるんだろうな。

あーあ、僕も、大事なとこ涼介に言うの忘れてた。

不安がらないように、怖がらないように、話をすること。って。