個性－無下限－ 6【僕のヒーローアカデミア】 (ページ6)

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大晦日

全寮制の経緯から帰省は難しいと思われたがプロヒーローの護衛付きで生徒は一日だけ我が家に戻れることとなった

私は久し振りにあのだだっ広い家に帰っていた

両親は公安の仕事が忙しすぎて家に帰れないらしい

＜ごめんねぇ麗、父さんと母さんお家帰りたかったんだけど、最近お仕事急に忙しくなっちゃって…でも春先には少し楽になると思うからその時お家帰るね＞

『いいよ母さん、気にしないで。家には傑もいるし、大丈夫だよ。父さんにもそう伝えておいて。じゃあまた春先にね』

＜本当にごめんね麗…お年玉いっぱい振り込んでおくからね、じゃあまた春先ね。良いお年を＞

電話がブツリと切られた

父さんと母さんに最後に会ったのはあの夏

敵に攫われた後だ

その後はもう一度も会っていない

電話も今日が初めて

別に小さい頃からこんなだったから寂しいとかは無いけど、会える時は会いたいなと思う

父さんと母さんは優しいから、凄く好き

会った時はいつも抱きしめてくれるし、美味しいご飯だって作ってくれる

母さんとは一緒にお風呂に入って、父さんとは一緒に庭園で駆けて遊ぶんだ

それを母さんと傑と女中達はニコニコしながら見ていて、父さんと私も楽しくなってつい笑ってしまう

春先になったらまた会えるんだ

その時は何しようかな、私のコスチューム姿見せてみようかな

そしたら二人はきっと泣くんだろうな

「あんなに小さかった麗がっ……こんなっ……立派にぃぃ〜〜……！！！」とか言って

そう言えば雑誌の事も知っているのかな

ニュース見たのかな

父さんと母さんの事だから、雑誌なんて買い占めてそうだな

いっぱい話そう

皆のことや、寮生活の事

早く会いたい

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