ヨコハマ ギャングスタア パラダヰス 4 ページ20
「うーん……」
「うふふ。降参かな？じゃ、A。此処の払いは宜しく。ご馳走様〜」
「あっ！ちょっと！！」
逃げたな。太宰さんはいつも誰か(大抵は私か国木田さんか会社の経費)に奢らせようとするので急いで太宰さんを捕まえようと立ち上がり、追いかける。太宰さんが店の扉を開けようとしたとき、谷崎くんの携帯が鳴った。
「え？依頼ですか？」
釦を押して出るとどうやら依頼だったようだ。しかも事務所に既に待たせているらしい。やっと私が太宰さんに追い付いたとき、そんな声が聞こえた。
「美人さんかなあ」
「…仕事を人で選ばないでください」
「仕事は楽しいほうがいいだろう？それに、私の美人
……なにいってんだこのひと。
探偵社へ戻ると、そこには金髪の美女がいた。太宰さんの美女発見器は強ち間違いではなかったかもしれない。
「…あの、えーと調査のご依頼だとか。それで…」
谷崎くんが依頼人の反対側の席へと座り、依頼人に尋ねる。谷崎くんの後ろには私たちが一斉に依頼人を見ていた。依頼人は樋口さんというらしい。途中、太宰さんの心中のお誘いがあったが国木田さんが素早く太宰さんを締め上げ、本題へ入っていく。
「それで依頼と云うのはですね。我が社のビルヂングの裏手に…最近善からぬ輩が屯(たむろ)している様なんです」
「善からぬ輩ッていうと？」
「分かりません。ですが
「そいつは密輸業者だろう」
樋口さんが不安げにそう述べると、間髪いれずに国木田さんが答えた。密輸業者？と敦くんが聞き返すと国木田さんが説明する。
「軍警がいくら取り締まっても船蟲のように湧いてくる。港湾都市の宿業だな」
「ええ、無法の輩だという証拠さえあれば軍警に掛け合えます。ですから―――」
「現場を張って証拠を掴めか…小僧。お前が行け」
「へッ！？」
指名された敦くんは驚く。果たして先刻入社試験を終えたばかりの新人くんに仕事を任せて大丈夫だろうか。しかし、腐っても探偵社。国木田さんは私よりも長く働いている。彼なりの考えがあるのだろう。
「ただ見張るだけだ。それに、密輸業者は無法者だが大抵は逃げ足だけが取り柄の無害な連中。初仕事には丁度良い」
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塩わさび - きつね?さん» コメントありがとうございます！その上、私なんぞに勿体ないお褒めの言葉まで添えていただけるなんて嬉しいです…！ (2018年3月29日 23時) (
レス) id: e627b6cc05 (このIDを非表示/違反報告)
きつね? - 敦くん可愛すぎます！神ですね!!!最高!!! (2018年3月29日 20時) (レス) id: 80a3d77369 (このIDを非表示/違反報告)
塩わさび(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございます。すみません今気がついたので外しました (2018年3月27日 19時) (レス) id: a1a66c3c7b (このIDを非表示/違反報告)
、 - 実在する人物、団体、アニメキャラ等を扱う二次創作になりますのでオリジナルフラグ外して下さい。違反行為で違反報告の対象になります (2018年3月27日 18時) (レス) id: 7f197fb369 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：塩わさび | 作成日時：2018年3月27日 17時
