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ヨコハマ ギャングスタア パラダヰス 3 ページ19

「ええと……Aちゃんは……」

じっと敦くんに見つめられる。何だか品定めされてるようでどきどきする。

「…ご令嬢、とか?」

「えっすごい!中りだよ!」

思わず大声を出してしまった。谷崎兄妹も拍手をしている。敦くんは予想外だったのか、一番驚いていた。

「ええっ!?そうなの!!?」

「すごいねぇ、敦くんは。Aの前職は結構分かりづらいのに」

「どうしてわかったの?私よりもナオミちゃんのほうがお嬢様らしいじゃない」

「だって何て言うかその…ナオミさんとは少し違って…立ち振舞いとかが、どこかのお嬢様ぽいなって……。でも勘だったから真逆中るとは……」

立ち振舞い。その言葉に笑顔だった顔がひきつってしまう。一応気をつけていたのだが、バレてしまうものとは。
反応がない私に、敦くんは私の名前を呼んだ。何でもない、と答えると今度は太宰さんが自分を指差して敦くんに質問をする。

「じゃ、私は?」

「太宰さんは…」

「無駄だ小僧。武装探偵社七不思議の一つなのだ。こいつの前職は…」

私も太宰さんの前職を知らない。というか、想像がつかない。彼は自分のことを多くは語らない種類(タイプ)だ。私も以前試したが、あたらなかった。

「最初に中てた人に賞金が有るンでしたっけ?」

「そうなんだよね…。誰も中てられなくて、懸賞金が膨れあがってる。」

「俺は溢者(あぶれもの)の類だと思うが、こいつは違うと云う。しかしこんな奴が真面(まとも)な勤め人だった筈がない」

「…はは。あ、ちなみに懸賞金っていかほど?」

「参加するかい?賞典は今…70万だ。ちなみに、Aにヒントを聞いても無駄だよ。彼女は私の前職を知らない」

敦くんは七十万という単語を聞いた途端、席をたった。かなりの食いつきぶりだ。最初に出会ったときといい、相当金に餓えているのか。

「中てたら貰える?本当に?」

「自i殺主義者に二言は無いよ」

その言葉にやる気を出したのか、次々と職業名が出るがすべて太宰さんは否定した。国木田さんが浪人か無宿人の類いだろう、と言ったがこれも否定した。

「違うよ。この件では私は嘘など吐かない」

一瞬、太宰さんの表情が悲しそうになったような気がした。どうしたのだろう、と思いじっと太宰さんの顔を見つめていると、目があう。しかし先刻とは異なり、にこり、と私に微笑んだ。見間違いだっただろうか。

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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 文スト , 中島敦   
作品ジャンル:恋愛
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塩わさび - きつね?さん» コメントありがとうございます!その上、私なんぞに勿体ないお褒めの言葉まで添えていただけるなんて嬉しいです…! (2018年3月29日 23時) (レス) id: e627b6cc05 (このIDを非表示/違反報告)
きつね? - 敦くん可愛すぎます!神ですね!!!最高!!! (2018年3月29日 20時) (レス) id: 80a3d77369 (このIDを非表示/違反報告)
塩わさび(プロフ) - 、さん» ご指摘ありがとうございます。すみません今気がついたので外しました (2018年3月27日 19時) (レス) id: a1a66c3c7b (このIDを非表示/違反報告)
- 実在する人物、団体、アニメキャラ等を扱う二次創作になりますのでオリジナルフラグ外して下さい。違反行為で違反報告の対象になります (2018年3月27日 18時) (レス) id: 7f197fb369 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:塩わさび | 作成日時:2018年3月27日 17時

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