【和泉三月】〜2〜 ページ5
「おっ、ひょっとしてAちゃん？しばらく見ないうちにデカくなったなぁ。お兄さんのこと覚えてる？」
Aの姿を見るなり、招かれたメンバーのうちの一人である二階堂大和は最後に見たのはいつだったかと思い出しながら感慨深いといった様子で話しかけた。
しかしAは一瞬顔を顰め、その後何事もなかったかのようにその場を立ち去ろうとした。
所謂「シカト」をしたのである。
「こらA、挨拶くらいしろ！」
「あはは、いいっていいって。小さい頃に会ったきりだったもんなー」
「悪い、大和さん。コイツ今反抗期でさ」
反抗期、という言葉だけで言いくるめられるようなものではないのだが、最近のAの様子はどうもおかしいと三月は感じていた。
帰宅すると玄関に出迎えにきてくれるのだが、決まって開口一番「父さんが出演していた動物番組見ました。あれではどちらが飼われているのかわかりませんね」などといった冷やかしを浴びせられたりしたこともあれば、今度はいきなり部屋に入ってきたかと思えばベッドを占領し、「私は今日ここで寝ます異論は認めません」と半ば強制的に部屋から追い出されたこともあった。
小さい頃は父さん父さんとひたすら三月の後を付いていき、「パパっ子」として名高かった娘が何故こうなってしまったのかと三月は頭を悩ませていた。
「反抗期ねぇ。Aちゃん、パパって家でどんな感じ？意外と口うるさかったりする？」
「父さんは父さんです。テレビに映った国民が知っている虚像の父さんと変わりありませんよ」
「虚像って、全国民を欺きながら仕事してるみたいにいうなよ」
「みっきーって家ではちゃぶ台ひっくり返しながらいきなり怒鳴ったりすんの？」
「ひっくり返すなら父さんはゴミ箱だと思います」
「どこぞの野球漫画の一家でもあるまいしちゃぶ台もゴミ箱もひっくり返さねぇよ！！」
その後散々と些細なことでの言い争いが絶えず、あるものは面白がってそれをつまみに酒を嗜み、あるものは仲裁に入り、あるものは一人日本酒片手に酔っ払い、あるものは懐かしいものを見るような目で親子喧嘩を見守っていた。
気がつけば日付が変わる時刻になって、仲間たちはそれぞれタクシーを呼んだり素面のメンバーに介抱されながらお邪魔しましたと三月の家を後にする。
最後に残ったのは三月の弟であるメンバーの和泉一織であった。
続く (更新停止中)
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春 - リクエスト希望です。八乙女楽で夢主が風邪をひき看病するお話を見たいです！！ (2019年5月1日 0時) (
レス) id: ef1dcf2c72 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - しょこらて様 感想が遅れてしまい申し訳ありません！先ほど、読ませていただきました。とてもほっこりしました。バンさんもモモちゃんもとても面倒見がよさそうですよね、光景が目に浮かんで思わずにこりと笑ってしまいました。ありがとうございました。 (2019年4月28日 22時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
紗枝 - リクいいですか？大和さんで夢主にデレデレなのがみたいです！夢主ちゃんはちょっと子離れして欲しい感じで！ (2019年4月24日 17時) (レス) id: ac8906f900 (このIDを非表示/違反報告)
歩未 - リクエストお願いします！トウマさんの娘がトリガー大好きで、三部のトリガー行方不明事件のことを知って怒る→仲直りみたいな話を見たいです。娘ちゃんは中学生くらいでお願いします！注文多くてすいませんが、お願いします！ (2019年4月15日 21時) (レス) id: 812dcfb496 (このIDを非表示/違反報告)
MEI釈村(プロフ) - しょこらてさん» 読ませていただきました！とってもいいです！ありがとうございます！ (2019年4月15日 21時) (レス) id: bc5628d4d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しょこらて | 作成日時：2017年8月27日 0時
