【超特急】無限大の可能性2

70番線 デート with リョウガ ページ22

稜雅 side



とてとて、と音がしそうな歩き方をするAを見てると思わず顔がほころぶ。


あぶねぇ、あぶねぇ。

こんなとこでニヤニヤしてたらマジで捕まる(^o^)



『ねぇ、どこにいくの？』



実は大してプランもありません←おい


打ち解ける理由がアニメだったし…
ここにきっともっと仲良くなれるヒントがあるのでは…という単純な思いでぷらっと家から出たわけですよ(^o^)



稜「今日は平日だから人少なめだし、ゲーセンでも行ってみない？」



ゲーセン、という言葉に目を輝かせるA。
なんで、そんなに目をキラキラとww



『行ってみたかったんだよね！！』



んん？


んんん？？？



稜「え？…え？？
もしかして行ったことないの？」


『あんまり…ないかも。
……ダメって言われてたから。』




………。

最後の方の言葉はかろうじて聞き取れた。

たぶん、あんま言いたくない話。


ほら、髪の毛をいじってる。
よくやるよね、それ。悲しかったり、辛かったりそういう気持ちになると無意識にやってるよそれ。



稜「じゃ、俺のゲーセンに行きたいというワガママに付き合ってくれ！」


『もちろーん！』



歩行者用信号が青になる。



なんやかんや平日でも交差点はまぁまぁ人がいる。


スピードを上げたまま交差点を走る自転車がAに迫る。


稜「ちょ。」


言葉よりも先に手が出た。


ゲーセン目がけて急ぎ歩きをしていたAを自分にひきよせる。

自分が行きたい方向と真逆に引っ張られたAはバランスを崩して俺に倒れ込む。


稜「あ、ごめ…ん。……大丈夫？？」


すれすれで自転車はAの前を通り過ぎて行った。



『えへへ…ゲーセンしか目になくて周り見えてなかったや…笑
稜雅ありがと。』






うん。気づいたんだけどさ。

まだ俺、Aのこと抱きしめてんだわ。



でさ、とっさに引っ張られた側もさ、バランス崩して掴むものないから俺に抱きつく形になるわけじゃん？



わかる？
ドキがムネムネなわけ。



『わ。稜雅、鼓動早いけど、あたしそんなに勢いよく激突しちゃったかな…。ごめんね？』


ぱっと離れるAにそうじゃないよと言いたいけどそれはそれで俺の立場が危ういので、そうしといて。←


稜「…ッほら！
ゲーセン、楽しもうぜ！
クレーンゲームの商品欲しいのないかなぁー？」


『あっ！稜雅ずるい！！！
置いてかないでー！！！』

71番線 デート with リョウガ→←69番線 デート with リョウガ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す