ターゲット28 ページ30
Ryoga side
祐「くぅー！！取れそうで取れない！！」
佑「もうちょいもうちょいだぞぉぉお！！」
遠くからUFOキャッチャーに苦戦しているであろう祐基と佑亮の声が聞こえる。
晃「……。」
太「あかん。コーイチのエネルギーが切れた。」
拓「マジかよ。晃一もうすぐラーメン行くから起きろ。」
そろそろゲーセンからひきあげねぇとなぁと考えながら目の前のゾンビを銃で撃っていく。
持っている銃の振動がリアルに伝わってくる。
海「っと。あぶねぇー笑」
海は俺もやるーなんて言いながら何やら楽しそうにゾンビゲームをしている。
海「……リョウガさ、聞こえた？」
唐突に海が発した言葉に胸がドキリとした。
なにが？と言わなくても分かってしまったが、一応聞く。
稜「なにが？」
海「Aの声。」
俺の記憶は1時間ほど前に遡る。
『ありがとう。』
頭の中でリピートされるくらい鮮明に覚えている。
稜「聞こえた。」
海に嘘ついたところですぐに見破られるし、俺は正直に答えた。
海「俺、嫌な予感がするんだ…。A……
いなくなったりしないよね…？
もう、二度と会えないとか……」
稜「そんなわけないだろ。会えなくなるわけない。」
海「…稜雅。」
自分でも驚くくらいの声を出してしまった。
ハッとして画面を見るとGAME OVERの文字。
嘘だろ。なんでまだ弱い敵の段階で…負けた？
俺、動揺してんの？
海「俺、Aを探そうと思う。真剣だよ。探偵事務所を立ち上げて、Aを探す。」
いつの間にか海はゲームの銃を置き、俺のすぐ側にたっていた。
稜「事務所って…。俺らまだ中学生だぜ？
そんなの無理だろ。」
海「形だけでもいいんだ。お金をかけなくても探せることからやっていきたい。Aを、守りたいんだよ。」
真っ直ぐな海の目に見つめられると俺も言葉を返せなかった。
そこまで海が真剣なのはもちろんわかったし、俺だってAに会いたい、守りたい。
俺は、
体育館の電気を消した時、俺には見えたんだ。
悲しそうに佇むAが。
ありがとうと泣きながら微笑むAが。
扉を閉めるときに、
『…稜雅。みんなを守ってね。』
そう耳元で囁いたAの温もりを。
ごめん、A。
俺、みんなもAもどっちも大事。
稜「やろう。探偵事務所。」
俺の言葉に海が大きくうなづいた。
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ゆに(プロフ) - ノンノンさん» ありがとうございます(´；ω；｀) 頑張って更新続けていきます！ (2018年1月21日 22時) (
レス) id: 0eefd9f5bf (このIDを非表示/違反報告)
ノンノン - つつぎ気になります！更新お願いします！ヨロ〜 (2017年12月22日 16時) (レス) id: ac1fe2bbf6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆに(プロフ) - ひなたさん» ひなたさん！ありがとうございます（泣 少しずつですが更新していきますので完結までどうかお付き合い下さい！ (2017年12月2日 10時) (レス) id: 0eefd9f5bf (このIDを非表示/違反報告)
ひなた - 続き、楽しみにしてます！頑張って下さい！これからも、応援してます！！ (2017年11月30日 0時) (レス) id: 37009b37c4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆに(プロフ) - クソガキ推しさん» コメントありがとうございます(･_･、) ストーリーフィルムの感動を半減させることのないよう頑張りたいと思います！！ (2017年11月26日 0時) (レス) id: 0eefd9f5bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆに | 作成日時：2017年11月7日 13時
