ターゲット10 ページ11
Kai side
みんながAと俺に時間をくれたおかげでなんとか外に出ることが出来た。
…お前ら…死んでたりしないよな……？
必死に足を動かし、Aの手を引いて走る。
遠くから車の走る音が近づいてくる。
嘘だろ。
なんで、もう追いかけてきてるんだ…？
てか、車って勝ち目ねぇよ！
そのとき、俺の足に激しい痛みが走った。
海「ぐあっ！！！」
『海！』
A、ダメだよ。
君は走り続けて。
逃げて！
そんな俺の願いも虚しく、優しいAは俺に駆け寄ってくる。
神様…助けてよ…。
Aは車から降りてきた男達に捕まれ、車の中に無理やり入れられる。
その間もAはずっと俺の名前を呼んでいた。
『海！！…いやっ……海！！！海！！』
俺のAへと伸ばした手は空を切る。
扉が閉まり、車は走り去った。
待てよ…連れてかないでくれよ…
やっと見つけたんだ…
やっと…また会えたのに…
俺らから…奪わないで…。
使い物にならない足を引きずって車のタイヤの跡を頼りにAを追いかける。
やめて…Aを殺さないで…
お願い…もうこれからどんなに不幸な人生でもいいから…Aは殺さないで…！
A！死なないで！
お願い……
やがて俺は空き地にたどり着いた。
何かが焼けたような臭いが立ち込めている。
そこには3人の男と……焼かれてくすんだ瓦礫の山があった。
瓦礫の山から…か細い手が…何かを求めるように伸びている。
………嘘だ…。
涙が次々に溢れてくる。
海「うわああああ！！」
次々と発砲される銃弾の痛みなんて感じなかった。
Aを失った…たぶん仲間も失った…俺の胸の痛みの方が大きい。
カチっカチっ
銃の弾が切れたみたいだ。
次々と向かってくる男達。
多分こいつらは強い。
でも、今失うものなんて何も無い俺からしたらこいつらなんてただのゴミだ。
こいつらが人間だなんて思えない。
次々と殴る。
ナイフを奪って首元を切り裂く。
血が吹き出しても俺の感情なんてない。
俺らの痛み、Aの痛み。
お前らは死んでも償えない。
気づいたら男はみんな死んでいた。
俺は体を引きずり瓦礫の山から出る手に手を伸ばす。
A……もう離さないよ…。
一人にしてごめんね…。
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ゆに(プロフ) - ノンノンさん» ありがとうございます(´；ω；｀) 頑張って更新続けていきます！ (2018年1月21日 22時) (
レス) id: 0eefd9f5bf (このIDを非表示/違反報告)
ノンノン - つつぎ気になります！更新お願いします！ヨロ〜 (2017年12月22日 16時) (レス) id: ac1fe2bbf6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆに(プロフ) - ひなたさん» ひなたさん！ありがとうございます（泣 少しずつですが更新していきますので完結までどうかお付き合い下さい！ (2017年12月2日 10時) (レス) id: 0eefd9f5bf (このIDを非表示/違反報告)
ひなた - 続き、楽しみにしてます！頑張って下さい！これからも、応援してます！！ (2017年11月30日 0時) (レス) id: 37009b37c4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆに(プロフ) - クソガキ推しさん» コメントありがとうございます(･_･、) ストーリーフィルムの感動を半減させることのないよう頑張りたいと思います！！ (2017年11月26日 0時) (レス) id: 0eefd9f5bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆに | 作成日時：2017年11月7日 13時
