死んだサイダー【kn】 ページ21
A.side
ぴりぴりとした刺激が舌の上を転がって喉へと落ちていく。
季節外れのサイダーはほんの少しだけ炭酸が抜けていた。
コンビニの駐車場で他愛もない話を数少ない友人とするのがここ最近の楽しみだった。
窮屈な学校を抜け出して海を見ながらサイダーを飲んで家に帰る、それが私のルーティン。
飲んでいくにつれて潮の匂いかサイダーのせいか鼻がツン、として涙が薄い膜をはる。
半分まで飲んだ頃、立ち上がりゆっくりと歩き出した。
夕陽に照らされて頬がぴりぴりと熱くなるのも気にせず話す。
ふと友人の顔を見ると目を丸くして何かに驚いたかのように立ち止まってしまった。
彼女が見つめているのは私の後ろ側、つまり車道。
私が後ろを向く前にそれより早く背中に衝撃が走った。
後ろからグイッと掴まれそのまま車道へと倒れこむ、内臓が浮く感覚。
次に来る衝撃に耐えようと目を瞑れば、頭にはふわふわとした感触がした。
ゆっくりと目を開ければ焦る友人と自動で閉まっていくドア。
車内に連れ込まれたのだと気付いたのはもう車が走りだしてしまった時だった。
黒色のワンボックスカーは私の頭が状況を飲み込む前に走り出して行ってしまう。
体を起こして反射的に運転席を見ればそこは私の記憶の海を漂っていた人物だった。
艶のある黒髪に眺めの襟足、細くてガッチリとした背中。
「…きんときおにいちゃ、ん…?」
私のお家の二軒先に住んでいる2つ上のきんときおにいちゃん。
小学生の時から私の憧れでかっこよくて、爽やかな笑顔で手を振ってくれるおにいちゃん。
彼が運転免許を最近取ったことを私のお母さんが話していたことを思い出す。
kn「うん、俺だよ。Aちゃん」
浜辺近くの人気の少ない駐車場に車を停めて彼はゆっくりと後ろを振り向く。
目深く被っていた黒いワークキャップを助手席に置き、穏やかに微笑むおにいちゃん。
いつも通りの彼を見て私がおかしいんじゃないかと錯覚してしまう。
kn「ごめんね痛く無かった?ちゃんと言えばよかったんだけど、お友達といたから声かけづらくてさ。…あ、お友達には連絡しなくて大丈夫だよ」
どうせもう連絡つかないし。
平然と笑いながら話すきんときおにいちゃんは一緒に登校していた6年前よりもかっこよくなっており、泣きぼくろと優しそうな瞳だけがあの頃のままだった。
鋭い瞳に見つめられてその場から動けなくなってしまう。
「おにいちゃん、急にどう、したの…?」
kn「迎えに来たんだよ、Aちゃんのこと」
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ビー玉(プロフ) - Twitterフォロー失礼します！ (8月16日 1時) (
レス) @page32 id: 7a07f59bfb (このIDを非表示/違反報告)
シス(プロフ) - momijisandazoさん» 申し訳ありません…！今リンクを貼り直しました、ご確認して頂けると助かります！ (2022年3月21日 20時) (レス) id: 3c4da15d1e (このIDを非表示/違反報告)
momijisandazo(プロフ) - ツイフィの方が削除されていたのですがこの場合はどうすれば良いでしょうか？ (2022年3月21日 20時) (レス) @page24 id: def6b7fbc2 (このIDを非表示/違反報告)
シス(プロフ) - とまとさん» ツイフィ閲覧お願い致します (2022年2月2日 21時) (レス) id: 3c4da15d1e (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - Twitterフォローさせていただきますｯ(( (2022年2月1日 23時) (レス) @page10 id: 9799237945 (このIDを非表示/違反報告)
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