検索窓
今日:2 hit、昨日:10 hit、合計:18,384 hit

-雛鳥と黒鳥- ページ26


if設定


 白鳥沢との試合の前に、トイレに行こう。
 トイレが危険人物と遭遇する場所だとは知っていたが、背に腹は替えられぬ、って言うだろ!

 扉に手をかけようとしたとき、先に開いた。そう、手をかける前に開いたのだ。
 中から出てきたのは、チームメイトの影山飛雄。に、よく似た人物。


「あれ、烏野……」
「オッ、オニイサン!!!」
「は?」
「ヒイッ!」


 歪められた顔に背筋が伸びる。目を細めてつま先から頭まで見たあと、妖しく笑った。


「ああ、変な速攻使ってくるヤツだろ」
「しっ、知ってるんすか!」
「対戦相手くらい調べてる」
「じゃああの、影山のことも……」
「飛雄ねェ」


 そのままおれを押し退けて、一歩、振り返る。


「ちゃァんと伝えとけよ?お前じゃ俺には勝てないって」


 見下ろす目にゾッとした。肉食動物が、獲物を狙っているような目。
 だけどつい、反射的に口を切っていた。


「ま、負けません!白鳥沢を倒して、必ず全国に行きます」
「……ふぅん。ま、頑張れよ」


 影山に、よく似ている人物。でもやっぱりどこか違っていて、むしろ全く似ていないとも思う。
 ジャージを翻して歩く背中はすこしだけ、小さく見えた。


続く お気に入り登録で更新チェックしよう!

最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している



←-会話-



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (30 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
59人がお気に入り
設定タグ:ハイキュー , 男主
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2019年8月7日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。