Her Broken Hearts. (ページ6)

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『ていうか、私の失恋待たないでよ！笑』

「お前の歳考えたら早よ20回越したほうがええで」

『余計なお世話なんですけど…っ！！』

「ま、心配せんでも半年後にはまた失恋やろ。笑」

私は、好きになった相手には必ず告白をしてきた。

一度、"待ってみる" ことも試したのだけど

結局振り向いてもらえず２年も無駄にしたので

やっぱり、当たって砕けて次！が性に合っている。

過去に３回告白してもダメだった経験から

断られた相手を引きずらないように

自分の気持ちをコントロールする術も身に付けた。

惚れやすいタイプではあるので

失恋した後も、３ヶ月後にはまた好きな人を見つけ

その数ヶ月後には告白をするというのを

私は散々繰り返してきたのだが

残念なことに "魔性の女" にはなれなかったため

気付いたときには "砕けまくりの女" だった。

失恋遍歴だけが豊富で恋愛経験がゼロの私は

決して、"恋多き女" なわけではないと

なぜかよくわからないプライドを発揮している。

そしてここまで来ると、さすがに

失恋に対しての恐怖心というものは

私の中からなくなってしまい

無防備にも体当たりできるだけのメンタルはあるが

それは薄い盾でできた表面だけのものであって

実はもうとっくに、心は折れてしまっているのだ。

『廉なら女の子くらい明日にでも見つかるでしょ』

「お前わかってないわ～」

『なによ、自分はわかってますみたいな』

「自分のこと安売りする女に本気になるか？」

『…、んーまあ…たしかに。』

「落ち着くなら、本命の相手見つけなあかんやろ」

意外とちゃんとそこの違いは把握してるんだ

と、今更になって少し、廉を見直した。

じゃあ軽々しく色んな女を抱くあなたは

どうなんですかっ！と、突っ込もうかと思ったけど

優しいとこをたくさん知ってしまっているせいで

廉をただの遊び人に仕立て上げるような言い方を

したくなかった私は、その言葉を飲み込んだ。

『見つかるの？そんな女の子』

「見つかるんちゃう？」

『見つける気ある？その返事。笑』

「さぁ、どやろ。笑」

廉はいつも肝心なことは教えてくれない。

自分のプライベートな部分を

明かしてくれているようで明かしていない。

優太になら話しているのだろうか。

ただ、

廉が本命の女の子を作ってしまうかも

と考えたとき、なぜかちょっと寂しい気がした。

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