Her Broken Hearts. (ページ41)

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＊卒業に向けてのお話＊裏注意
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「…、お手柔らかにお願いします、」

なぜかえらくかしこまったAは

ベッドの上に正座をし、俺に向かって頭を下げた。

『我慢はせんこと、わかった？』

「…うん。」

『…ほんまにええねんな？』

「…廉に卒業させてもらいたい。」

付き合い始めてもうすぐ２ヶ月が経つ。

何度か外デートを重ねてカップルらしくなってきた。

今日も外のつもりで迎えに行こうとしたのだが

Aが突然、"廉の家行きたい" と言い出して。

俺はAが来る前にダッシュで薬局へ行った。

"もしもの時" のために。

そして今、その "もしもの時" が訪れようとしている

Aが作ってくれたご飯を食べて

映画を見ながらダラダラしていたのだが

「今日、ちゃんと "フル装備" してきた。」

不意にAが、そう言って俺の手を握った。

…っ、完全に誘ってきとる、、、

『…ベッド行こか。』

と、すぐ隣の寝室へ連れて入ったのだが

ゆっくりと、ベッドに座るように促せば

なぜか正座をするというAの行動に

俺も思わず、向かい合わせに正座していた。笑

ゆっくりAに近づく。

左手でその指を絡めとり、右手で髪をすくった。

サラサラの髪を撫で続けていると

至近距離でAが俺を見上げてくる。

困り眉・上目遣い・ムッとさせた唇…

全てが俺を煽ってきているようで

吸い寄せられるように、その唇にキスを落とす。

「もっと長いの…」

Aのトロンとした目が誘うように俺を見つめる。

けれど、繋いでいる手からは少しの震えが伝わって

頑張ってくれているんだな、と感じられた。

優しくAを包み込むように腕を回して

もう一度、今度は少し長くキスをする。

びっくりさせてしまわないように少しずつ唇を動すと

Aの唇もそれに応えるように僅かに動く。

それに気付いた俺は、また頭を撫で握る手を強めた。

『…A、口開けて？』

恥ずかしがるように目をギュッと瞑りながら

ほんの少し開けられたAの口に

舌を侵入させながら深いキスを教えると

Aから手を握る力が強まる。

『…大丈夫やから、深呼吸してみ？』

「……ｽｰｰｰｰｯ、ﾌｩｰｰｰｰ…」

『…もっかいな、？』

俺は、Aが感じられるようになるまで

何度も何度も、キスを落としていった。

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