☆ 04 ページ40
▽
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そっと廉の唇が離れていくと、
おでこをくっつけて、私たちはまた見つめ合った。
『…、ドキドキした。』
「…ん、もっとドキドキさせたる。」
そう言って廉は、優しく触れるだけのキスを
私に、何度も繰り返し落としていく。
私は、閉じた目を少しだけ開けてみた。
すると、廉の表情は見たこともないくらい色っぽくて
言っていた通り、もっともっとドキドキさせられる。
もう一度目を閉じた私は、
少し体を廉の方に向け廉の首元に腕を巻きつけると
廉から与えられるその感触を味わった。
「…ンハァ、気持ちぃな?//笑」
『…んっ、、、////』
「びっくりしたわ。笑」
『…なに?』
「Aが腕回してきたから。笑」
『…///』
「嬉しかったで?笑」
『もぉ帰ろ…っ!』
「ふはっ(笑)照れてやんの、笑」
『うるさいっ、早くっ!』
余裕の笑みを浮かべて見下ろしてくる廉を置いて
逃げるように浜辺を引き返す。
「んははっ!笑」
楽しそうに笑う廉は
後ろから小走りで私を追いかけてくる。
『…キャッ…!!////』
「はい〜っ!Aちゃん捕まえたあ〜、笑」
先を走る私の腰に腕を回し、軽く抱き上げられた。
『もぉ…っ///、離してよ…っ、笑』
「はいはいっ、笑」
こんなザ・ラブラブなシチュエーションを
自分がまさか経験するなんて思ってもみなかったけど
廉と一緒なら何でも楽しくて、とっても幸せだ。
そして体を解放された私は
初めて、自分から廉の手を掴み
驚いた廉が握り返しては微笑んでくれると
隣に並んで歩きながら、車へと戻った。
『廉、今日はありがと。』
家の前まで送り届けてくれた廉にお礼を言えば
廉は照れたように、くしゃくしゃと頭をかいた。
「…、帰したくないんやけど。」
廉は、シートベルトを外した私の手を掴む。
そんな廉の言動ひとつひとつに
私はいちいちキュンを超えてギュンッとされまくり。
『…///、なんか…廉じゃないみたい…笑』
「なんやねん//」
『廉、こんなに甘くなるんだね?笑』
「俺だって、こんな自分初めてやわ…笑」
ふたりして照れ合って。
初めて見たそんな廉の表情は私の前だけ。
嬉しくなった私は、廉の頬をつついた。
「そんなんしたらチューすんd…ん…っ!?」
『おやすみ』
車を降りた私が
初めて自分からしたキスに赤面させていたのは
もはや言うまでもない。
△ 完。
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作者名:Raine. | 作成日時:2020年5月27日 17時