Her Broken Hearts. (ページ3)

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「これ、あっま…っ！」

と、廉は私の残したお酒を飲むたびに

その綺麗な顔を歪ませる。

『いや、だから自分で飲めるって言ってんじゃん』

「やめとけ、お前酒癖悪いんやから。」

これに関しては完全に廉のおっしゃるとおりで

どうやら私は、あまりお酒に耐性のない体質らしい。

２人より誕生日が遅い私は

大学生時代、２０歳になったその日に

突然２人を呼び出した。

コンビニでお酒を買い占めて

一人暮らしをしていた廉の部屋に押しかけると

『私！今日飲むから！潰れたらよろしくっ！』

２人の返事を待つことなくお酒を口にしたのだが

一杯飲み終わる頃には酔い潰れ

ただでさえ饒舌な口が止まることなく

面倒臭いことに感情的になって泣き出したのだ。

挙げ句の果てには

酔っ払ってしまった優太と雑魚寝し始めて

そして、

廉が私にお酒を与えない極め付け理由は

眠った優太に襲いかかりそうな勢いだった私を

廉が無理やり引き剥がしたという事件だった。

その時の廉は、自分も酔ってて眠たいのに

私が完全に寝入るまで

ヒヤヒヤして眠れなかったらしい。

今考えれば、あの時

廉が止めてくれて良かったよ、本当に…

私、犯罪者になっちゃうとこだったっ！笑

「ていうか、なんで優太はもう寝てんねんっ！」

と、隣に座る優太の肩を叩くものの

優太は冷たい机に頬を付けて

気持ちよさそうにムニャムニャ言ってる。

『紫苑に連れて帰って貰お』

「ほんま、毎回毎回呼び出して申し訳ないわ」

『まあ大丈夫でしょ、紫苑だし。笑』

紫苑とは、優太の同棲している彼女で

優太の世話はこの子にしかできないんじゃないか

と思えるほどにしっかりした女の子なのだ。

私が大学時代に1番仲が良かった友達で

たまたま３人で居る時に紫苑に会い

彼女に一目惚れした優太が私に

会わせてくれっ！！と、懇願して来たのだ。

懐かしい、もう３・４年も前の話なのか。

優太と紫苑が付き合って幸せそうにしてる間

果たして私は何回失恋したのだろう…

と、また失恋話を始めると

今度こそ本当に廉に無視されそうで

自分の中だけで消化しておいた。笑

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