Her Broken Hearts. (ページ19)

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"初めてなんか怖いに決まってんやから、絶対言えよ"

『…あの…っ、怖い…ですっ』

廉が教えてくれた通り伝えたのだが

「え、なに？今更。」

と、彼は待ってくれなかった。

"待ってくれへんような彼氏なら、やめとけ"

『…っ、待って…っ！！』

「なんだよ。笑」

『…んっ！…やだ…っ！！』

「俺に初めてくれるんじゃなかったの？笑」

『…待って…っ！お願い…っ！』

私の言葉に返事をしながらも

さぞかし慣れた手捌きで私の服を乱していく。

…、、、こうして、いとも簡単に奪われちゃうんだ

そう思えば、涙が溢れて来てしまって

身体中の震えが止まらない。

私の涙と震えた身体に気が付いた拓磨くんは

手を止めて私の顔を覗き込む。

「…、、、はぁ、これだから処女は…」

拓磨くんから出てきた言葉は

さっき彼が言ってくれた言葉とは真逆のものだった。

『…えっ、』

「俺さぁ、本当はやなんだよね。処女の子。

すーぐそうやって怯えるじゃん。面倒臭いんだよ。」

こっちが本心だったんだ…。

私は、視界が真っ暗になるように感じた。

呼吸の仕方がわからなくなるくらい傷付いて

胸が張り裂けそうなほどに苦しくなっていく。

『…っ、、、ごめんなさい…っ、』

急いで見に纏った洋服を整えては

そばに置いていたバッグを持って

その場を立ち去ること以外

私にはどうすれば良いのかわからなかった。

…やっぱり、怖かった…っ、

…私、やっぱりダメだ…っ、

…ダメダメだ…っ、

必死に走って辿り着いた先の公園で

身を隠して必死に体の震えと闘う。

…廉…っ、、、

そんな時、助けを求めたのは廉だった。

自分でも驚いてしまうほどに

廉に心を許していたんだと気付く。

そしてまた廉も、私を探して飛んできてくれるから

甘やかしてくれる２人から

やっぱり私は、まだまだ卒業できそうにないんだ。

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