Her Broken Hearts. (ページ15)

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「はい、これだよね？」

拓磨くんが手渡してくれたお酒は

あまり飲めない私が唯一ひと缶開けられる種類。

これなら、と、廉からのお許しも出ているお酒。

『ありがと。』

と、受け取るのだけど

拓磨くんはなぜか手を離してくれなかった。

『えっ？』

「ねぇ何でそんなとこ座ってるの？笑」

『いや…っ、どこがいいかわかんなくて。笑』

「おいで？」

そう言って私の手を取りソファへ促すと

拓磨くんは私にピッタリくっついて隣に座った。

『…ちっ、近くない…っ？』

…廉みたい、廉より近いかも？

「やだ？」

『やじゃないけど…』

「じゃあいいじゃん、ずっとくっつきたかった。」

『そっ、、、そっか…///』

私…っ、もう無理です…っ！！！

ほんっとに心臓が爆発しちゃいそうだよ…っ、

「ふふっ(笑)Aちゃん固まりすぎ。笑」

『…そ、そうかな？笑』

ドキドキしすぎて耐えられないときどうするのか

廉に聞いとけば良かった…っ、、、

「可愛いね。笑」

怖くて今日一日言えなかったけど、

拓磨くんが私を可愛いと言ってくれたから

私も勇気を出して伝えてみようと思えたのだけど

拓磨くんの方を見ると

彼は私を熱い視線でじっと見つめていた。

…え、、、うそ。

この雰囲気って…、、、

だんだんと近付いてくる拓磨くんの顔に

ちょっとどうしても緊張に耐えられなくて

咄嗟に顔を背けて距離を取ってしまった。

「…、、、え、なに？なんで逃げんの？」

拓磨くんのほうを見れば

傷ついたような、怒っているような

少し怪訝そうな表情を浮かべていた。

…もしかして私、、、やっちゃった…っ？

それでも焦っていたバカな私は

どんどん饒舌になって墓穴を掘っていった。

『あ、あのね…っ、実は私…

…拓磨くんが初めての彼氏なの…っ！！

それで…っ、手を繋いだのも今日が初めてで…

ちょっと緊張しちゃって…、イヤなわけじゃないのっ

でも…やっぱり、慣れてないから怖くて…』

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