嫌悪 ページ8
3人しかいない食卓にしては、とても量が多いな、と最初は思った。彼女の目の前にある食事の量は普通だったが、パラガスとブロリーの前にある食事の量は尋常ではないことに気がついた。二人とも比較的綺麗に食事をしているが、かなり早いスピードで目の前の食事を平らげて行く。さらによく観察すると、パラガスよりもブロリーの方が食べる量も多いようだ。
Aは自分が食べるのも忘れ、ブロリーの食べっぷりにキョトンとしていると、その様子に気がついたパラガスが笑った。
「ははは、ブロリーの食べっぷりに驚いているようですな。我々サイヤ人は戦闘民族。それゆえに食べる量もとても多い。特にまだ若いブロリーは食欲も旺盛ときている」
「そうなんですね。パラガスさん、失礼かもしれませんが貴方もまだ若そうに見えますが」
「ふむ。サイヤ人というのは青年期が長いのですよ。戦える期間が長く、そしてある時期がくると急激に老いるという性質をもっていましてな」
ブロリーのあまりに見事な食べっぷりを発揮しているので無遠慮にジロジロと見てしまったが、それを気にしてる様子は全くなかった。目の前の食事を平らげることに夢中のようだ。
「Aさん、貴方の種族はそのようなことはないのですかな?少し調べて見ると、貴方の種族も昔はサイヤ人と同じような戦闘民族だったと聞いておりますが」
まるで値踏みするような目つきでAを見た。
母星のことを聞かれ、また泣き出しそうになったがぐっと堪えた。この話の流れを少なからず作ったのは自分だ。しかしワガママをいえば、今はあまり母星の話題には触れてほしくはなかった。
だが相手は命の恩人、無下にすることもできなかった。こうやって手厚く保護をしてくれているのだから。
「私の星の人間は、そのようなことはありません。ただ確かに戦闘民族だった名残で、とても身体が頑丈で回復力も高いです。ですので病気は滅多にしません。重い怪我をしても時間を掛ければ必ず治ります。もちろん限度はありますけど」
「再生能力、などは?」
「ありません。ただ肉が抉れるなどの場合には時間をかければ再生はしますが。基本的に欠損部分は再生はしないはずです」
「ほうなるほど。『労働者としてうってつけの頑丈な身体』、というわけですな」
「…確かにそういう見方もあるかもしれませんね」
何か引っかかる言い方をされた。が、流すことにした。
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ストロー(プロフ) - はなさん» そんな風におっしゃっていただけるとすごい嬉しいです…!現在停滞しておりますが頑張って完結させたいと思います!本当にありがとうございます! (2019年6月24日 13時) (レス) id: 3967770775 (このIDを非表示/違反報告)
はな(プロフ) - 文章がとても綺麗で感情が伝わって来て大好きです。陰ながら応援しています! (2019年6月17日 0時) (レス) id: acff344607 (このIDを非表示/違反報告)
みさき - ありがとうございます!ぜひこの作品を完結させて下さい! (2019年4月27日 18時) (レス) id: 20e162e3ba (このIDを非表示/違反報告)
ストロー(プロフ) - みさきさん» これが完結したらそうですね〜〜〜!!何も考えていませんでしたが何かでブロリー小説をかけたらいいなって思ってます!! (2019年4月27日 15時) (レス) id: 3967770775 (このIDを非表示/違反報告)
みさき - ストローさんはこれが完結したら次は何をかくのですか?パラガス書いてくれますか?ブロ×パラでパラ受けのもn……ゲフンゲフン。 またドラゴンボールを書いてくれると嬉しいです。 (2019年4月23日 21時) (レス) id: 20e162e3ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ストロー | 作成日時:2019年3月12日 22時