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あれからマルクスがあたしの存在そっちのけになってしまったので仕方なくオーヴェンさんの元に向かった
正直マルクスに先に知らせてもらおうと思っていたのだが…いたしかたない
『こんにちはオーヴェンさん!』
オーヴェン「おやA。君が王都に来るなんて珍しいね。どうしたんだい?」
『…あたしが王都に来るのってそんなに珍しいですかね』
数時間前のマルクスと全く同じやり取りに思わず苦笑いする
オーヴェン「そりゃあね。君は大の王都嫌いだろう?」
『あはは…まあ、そうですね』
あまり周りに言いふらしていた訳では無いが…やっぱりわかる人にはわかるのだろうか
オーヴェン「君はわかりやすいからね。
おっと話が逸れたね。用事はなんだったかな?」
ちょうど休憩中だったのか、ソファに座る彼の目の前には煎れたばかりであろうお茶が優雅に湯気を立てている
『あー…実はフィンラルのお見舞いに』
オーヴェン「ああ、それならちょうど良かった。今から診察に行くところだったんだよ
ちょっと待ってね」
そう言って熱いお茶を一気に飲みほすと「どっこいしょ」なんて少々ジジくさいつぶやきと共に立ち上がって扉に向かった
『………?』
ふと、窓の外に────窓から見える景色の中に魔法帝の姿が見えた気がしたが、もう一度見た時には何も見えなかったため特に気にせずオーヴェンさんの背中を追いかけた
『そう言えば魔法帝は今どこに行ってるんですか?』
フィンラルの病室に向かう間、何となくさっきのことが気になってオーヴェンさんに尋ねる
オーヴェン「魔法帝?
んー、確か人に会うって言ってどこかに行ったかなぁ?誰に会うかは知らないけどね」
『え!そうなんですか!?
すーさんも今日は人に会うってどこかに行ったんです!』
なるほど、だからわざわざ自分の箒で出かけて行ったのかあの人
普通に考えて
あの人ならお前がこいとか言いそうだもん(笑)
オーヴェン「でも2人が人目を気にして会うなんて珍しいね」
『たしかに……』
なんであたしが聞いた時魔法帝に会うって言わなかったんだろ?仮にもすーさんだって魔法騎士団団長なんだから魔法帝と会っててもおかしくないのに。
『すーさんもそろそろ団長クビかなぁ』
あんだけやらかしてたらそろそろ潮時だもんなぁ。
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セツナ(プロフ) - 面白くてサクサク進みます!次の更新も待ってます!! (2022年1月26日 15時) (レス) @page10 id: 2ea77c9340 (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - 漫画・声優・アニメ・ゲーム大好きリカント(夜李)さん» ありがとうございます!がんばります(`・ω・´) (2020年8月21日 1時) (レス) id: 91565c1f3e (このIDを非表示/違反報告)
漫画・声優・アニメ・ゲーム大好きリカント(夜李)(プロフ) - 面白いです!更新待ってます! (2020年8月19日 22時) (レス) id: 7e6458e2b5 (このIDを非表示/違反報告)
綾鷹(プロフ) - music2さん» ありがとうございます!亀更新ではありますが皆様の期待に応えられるようにがんばります( ^ω^) (2020年5月18日 17時) (レス) id: 91565c1f3e (このIDを非表示/違反報告)
music2(プロフ) - 面白くて一気に読み進めちゃいました。更新頑張ってください! (2020年5月18日 1時) (レス) id: 21f716fae7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:綾鷹 | 作成日時:2018年3月4日 0時