恋人になるまで~嘘から始まる~ (ページ10)

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先約ページ10

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「きゃっ……」

誰かに腕を引かれて振り返ると

「……キム、テヒョン……」

彼は無言のまま私の腕を掴んでいる

目は冷たかった

「な、なんですか！？離してっ…きゃあっ////」

彼の手をふりほどこうとしたら逆に強く掴まれて壁に押し付けられてしまった

ここたくさんの人が通る廊下なのにこんな場面見られたらなんて言われるか……

そう考えていた時

ようやく彼が言葉を発した

TH「……ジョングクと随分楽しそうに昼飯食ってたみたいだが？」

「は…？」

あの場に彼はいなかった

なのになんで知ってるんだろう

私が困惑していると

見せてきた携帯の画面

LINEのトーク画面が映っている

「え…ジミン、さん？」

メッセージの相手はジミンさんで、いつの間に撮ったのだろう

私とジョングク君が楽しそうに会話をしている姿を写真に撮られていてその写真が彼の元に送られてきたのだ

TH「……あいつ。面白がりやがって…」

きっとジミンさんのことを言ってるんだろう

彼が返した文面には

お前。後で俺のとこ来いよ。

と一言

ジミンさん震えてないかな？ㅋㅋ

そう考えていた時

TH「余裕だな。」

スッと私の耳元に口を寄せてそう囁いてきた

「ひゃっ…////」

TH「今夜覚えておけよ。定時後絶対待ってろ。絶対だからな。」

言って去って行った彼の後ろ姿を見て

"絶対だからな"

必死に絶対を繰り返す彼が可愛くてその後ろ姿をずっと見送っていた

そんな私たちを見ていた数人がいたことに気づかずに……

______________

ユナ「今日も仕事おーわりっ、Aちゃん！ご飯食べいかない？？」

「あ、えっと、？「こんばんはー！」

「えっ？」

定時になりユナさんにご飯に誘われたが

キムテヒョンが迎えに来ることを伝えようとした時

彼が働いている中の女性社員数人が私たちに声をかけてきた

女1「こんばんは！急なんですけど、これから私たちとご飯行きません？？」

女2「私たち前々から受付してるお2人とご飯行きたいなって思ってて～♡」

な、なんでこんな急にそうなるの！？

わたしが断ろうとした時

TH「悪いな。こいつ先約入ってんだ。引っ掛けるなら女じゃなくて男引っかけろよ。行くぞ。」

「へ…あっ……」

私の手を引いて彼は歩き出す

私達が通る時

数人の女子社員は私を睨んでいた気がした