propose*001 ページ2
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あの後私は走って逃げてしまった。
中学からの親友である愛花(あいか)にメールで相談すれば、
それで正解だと言われた。それはそうだ。
道端で会った人に突然プロポーズされるとか
なんの少女漫画よ、という話で。
でもあんな機会二度と来ないかもしれない……
と心は揺らぐものの、愛花の
「ありえない。人として恥ずかしすぎる」
という一言で全て崩れていく。
「でもさぁ、なんで突然プロポーズなんてしたんだろ?」
「知らないよそんなの。ふざけてたんじゃない」
「愛花は相変わらず辛口だねぇ」
あ!となにか思いついたようにした愛花に
あんたが馬鹿に見えたからターゲットにされたんだわ!
とまで言われてしまい、私の心はボロボロ。
でもどこか引っかかってしまう私は
まだまだ子どもなのだろうか。
ベッドに横になって、スマホの画面を見つめる。
ため息をつきながら、そっとそれを手離した。
そういえば、名前も何も聞かないで終わっちゃった。
友だちくらいにはなれたのになぁ。
せっかくの機会だったのに。
それに、なんで私だったんだろう。
なんで告白でもなく、プロポーズだったんだろう。
次々に疑問が浮かんでくる。
すっきりしない、でも解決できない。
あの時もっと冷静に行動していれば……!
ぐるぐると考えているうちに、
私は眠りについていた。
.*・゚
翌日、いつも通り学校へ行く。
美容師になる夢を叶えるべく入った専門学校。
昨日の彼のことが頭から離れないでいた私は、
珍しくぼーっとしていたようで。
愛花に何度もでこぴんをされてしまっている。
うぅ、痛い……。
「愛花強すぎる!痛い!手加減して!」
「ぼけっとしてるあんたが悪いんでしょ」
付き合いの長さゆえの信頼関係……というのか分からないけれど、
私と愛花は気が置けない仲なのです。
結局、15回ほどでこぴんをされた。
帰りまで痛みが引かないくらい。
愛花は手加減という言葉を知らないのかな!?
怒った私は愛花を置いていき、ひとりで帰ることにした。
今日は午前で終わりだし、愛花がいなくたって大丈夫だもんね!
学校から出て、一歩踏み出したその時。
突然、後ろから私の名前を呼ぶ声が聞こえた。
愛花じゃない、先生でもない、でも聞き覚えのある声。
「月白さん!月白Aさん!!」
なんと、あのイケメンに再会したのです。
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雪見ユキバ(プロフ) - くぅ、か、カッコよすぎだろ… (2019年5月2日 22時) (レス) id: a10d471b60 (このIDを非表示/違反報告)
まろん - マジすこです() (2018年12月23日 9時) (レス) id: 5890d86e26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めかこ | 作成日時:2018年10月21日 20時