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糸師と付き合ってからいじめはパタリと止んだ。逆にあの女の子達は怯えたような目をしている。それに関しては気付かないふりをするつもりだ。
「A帰るぞ」
「はぁい」
私は糸師のことを名前で呼ばない。自論だけど糸師って珍しい苗字だけど冴って名前は結構多いから呼ぶ度に思い出しちゃいそうだから。本当は首輪でもつけて横に縛り付けておきたいくらいだけどそんなことしても誰も幸せにはなれない。あれから何度も糸師のプレーを見に行ってるけど彼のサッカーは美しい。ずっと見ていたい。彼が上達する度に遠くに離れていくことを実感する。嬉しい気持ちともうやめてくれという醜い感情が胸を占める。
「ん」
「ちゃーんと言ってくれないと分からないよ？」
「はぁ」
ため息をつきながらもこっちに手を差し出す。手をゆっくりと近づけるとせっかちな彼は私の手を引き寄せするりと指を絡めてくる。最初はぎこちなかったくせに今は手馴れた様子なのを感じて口角が上がるのがわかる。
「ニヤニヤすんな。わかってたくせに」
「ふふ！ごめんって」
あぁ。幸せだ。私たちは世間一般で言うケンカップルではあるが常に喧嘩してる訳じゃない。海岸沿いを一緒に歩いてどうでもいい他愛ない話を暗くなるまで続けるのが好きだ。糸師は忙しいから毎日これができる訳じゃないけど一緒にいられるだけで胸がいっぱいになる。
月に1回はデートもした。ファーストキスもした。死にそうなくらいに幸せだった。
続く
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まかろんぐらたん(プロフ) - ちささん» ありがとうございます(；；)めっちゃ嬉しいです！！更新頑張りますね！！ (3月18日 13時) (
レス) id: 372dd28ae6 (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - 初コメ失礼します。。めちゃくちゃ面白いです、好みど真ん中って感じです！更新楽しみにしてます。 (3月8日 0時) (レス) @page3 id: 3ee6d9cd32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まかろんぐらたん | 作成日時：2024年3月6日 9時
