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顔を覆って隠す。多分真っ赤なのバレてる。
「お前顔真っ赤だぞ」
「うるさい、」
「…可愛いとこあんじゃん」
もう無理。こんなの近くでそんなこと言われたらしんじゃう。なんとか交渉しておんぶにしてもらい彼の背中に極力密着しないようにしていたが重いと怒られてベッタリ密着してやった。汗の匂いとシーブリーズの匂いが混じっているけど不思議と安心するような匂いだった。私は彼の背中で爆睡をかましたらしい。
夢のような土曜日をすごしたあとが最悪だった。なんせ糸師冴は学校のアイドルなのだ。そんな彼におぶられていた私なんで格好の餌食だ。要するにいじめが始まった。ヒソヒソされるのも靴箱にゴミを入れられるのも、机に画鋲を入れられるのもしんどかった。
でもこんなことで糸師冴のそばから離れることはしたくなかった。こうなったら意地でも張り付いてやる。私の意地っ張りの出番だ。サッカーで忙しい糸師冴の手を煩わせる訳にはいかない。だから私が自分でどうにかするしかない。てことで強くならなきゃだ。幸い私はサッカーポンコツだが運動神経が良いのであった。
今日は裏庭に呼び出されてボコボコに言われた挙句手まで出された。呼び出しに応答しなければいいと思ったでしょ？あいつらアホだから人前でやっちゃうの。この間冴の前でやられて焦ったよ流石に！
「あんたいつまで調子乗ってんの？」
「ブスのくせに冴くんの周りをコソコソうっざ」
「あんたごとき相手にされないわよ」
「冴くんはあんたなんか眼中に無いんだから」
「そこ座れよ」
いつも通り私はガン無視して目を真っ直ぐ合わせる。
「なに澄ました顔してんのよ！！！座れよ！！」
「お前誰の許可得てこいついじめてんだよ」
その場にいた全員が振り返った。糸師冴がいた。
確かにいつも冷えきったような目をして絶対零度の視線をぶちまけている彼だが、今回はいつもと違う侮蔑と軽蔑そして怒りの感情を顕にした表情だった。
「さ、冴くん！！こいつのせいで毎日鬱陶しかったでしょ！！私達が冴くんのこと助けてるの！」
「は？ざけんな。誰もそんな事頼んでねぇし佐々木のこと
鬱陶しく思うわけねぇだろ。」
「え、さ、冴く、ん」
その場がどよっとざわめいた。だってあの糸師冴が、自分に群がってくる人間をゴミを見るように、冷えきった目で見ている糸師冴が人を助けているのだから。
「おい。行くぞ」
返事をする間もなく糸師冴は私の腕を引っ張って教室の外へと走り抜けた。
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まかろんぐらたん(プロフ) - ちささん» ありがとうございます(；；)めっちゃ嬉しいです！！更新頑張りますね！！ (3月18日 13時) (
レス) id: 372dd28ae6 (このIDを非表示/違反報告)
ちさ(プロフ) - 初コメ失礼します。。めちゃくちゃ面白いです、好みど真ん中って感じです！更新楽しみにしてます。 (3月8日 0時) (レス) @page3 id: 3ee6d9cd32 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まかろんぐらたん | 作成日時：2024年3月6日 9時
