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基本誰にでもタメ口で距離感の近い、ノリの軽い人間だ。礼儀を重んじる幸音にとって、歳上の者に対し敬語を使わないのは違和感を感じざるを得ない事象で、一度尋ねたことがある。比較的彼方琴代と絡みが多く、又薔薇隊の中で一番歳上の如月睦月曰く、

「琴代だからな」

だ、そうだ。

「どうした?」
「あ、如月さん」
「彼方さん、元は一般人だと聞いた」
「あー琴代かぁ」

睦月は苦笑する。視線の先で、彼方琴代は朝霧貴成と腕を組み綺麗に笑っていた。


_____某年某月某日、彼方琴代は彼岸花局長雪城環と薔薇隊隊長篝祭に連れられ薔薇隊隊員の目前に現れた。20歳越えの男世帯で初めての女性隊員。ざわめきは薔薇隊だけでなく他部隊にも広がった。

「彼女は彼方琴代、薔薇隊に所属する事になった。頼んだぞ」
「よろしくお願いしまーす」
「は?まだ学生じゃねぇか。ここは18からだろ」
「いや、此奴は正真正銘18歳だ」
「セーラー服はボランティアなんですよぉ」
「そういう事だ」

如月睦月の抱いた感想としては、素直に文字に表すと狂人である。他の面々も似たような印象を抱いたらしく、各々絶妙に引き攣った顔をしていた。

「指導係は睦月、任せた」
「何でだよ祭さん!順番的に雪也だろ!?」
「俺はお前が適任だと思った。出来るだろ?」
「このキャラじゃ雪也にゃ手に負えんだろー」
「朝霧さんそれどういう事ですか」
「まあ、そう言われればそうか」
「おい睦月!」

やり取りの外で八雲が大きく欠伸をしたのを区切りに、祭はそういうことだ、と言い残しその場で解散となった。一応それぞれの自己紹介が終え残されたのは睦月と少女だ。整った顔をしており体つきも精巧な作り物を思わせる完璧具合。が、薔薇隊に求められるのは戦闘の腕だ。見る限り、戦慣れしているようには到底思えない。引き締まった躰をしているが剣を握る奴ではないと思った。

「面倒を引き受けちゃいましたねぇ。ドンマイです」
「一応聞くが、戦闘経験はあるんだよな?」
「いや、ないですよ。何言ってるんですかぁ」

私家出少女ですもん、とまるで幼子のような笑みだった。

「は?」
「本当ですよ。16のときに鞄一つで我が家とおさらばしてきました」
「じゃあ、どうやってここまで来たんだよ」
「散歩してたら見つけた感じですねぇ」

後々聞けば、うっかり人を殺してしまった所に局長が遭遇したということだったが、何て面倒を引き受けたんだ、とこの時ばかりは上司を恨んだものだった。

参→←名前の知らぬ小鳥たちよ聞け 【彼方琴代:英】



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きなこ(プロフ) - 終わりました。 (2018年9月26日 23時) (レス) id: 6b9c59579e (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - 更新してきます。 (2018年9月26日 23時) (レス) id: 6b9c59579e (このIDを非表示/違反報告)
きなこ(プロフ) - 一度、終わります。 (2018年9月26日 18時) (レス) id: 6b9c59579e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:血塗られし彼岸花参加者 x他6人 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年9月9日 18時

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