戻っておいで。【檸檬】 ページ3
「遼太郎ー、怜南ー、ご飯できたよー。」
…?
母上…。父上も、兄上もいる……。
ここはどこ?
あぁ…夢の中か………。
「怜南、行こ。」
「うんっ!」
懐かしいなぁ。
母上の作るご飯はいつも少しだけ味が薄くて、
物足りなかったっけ。
でも彼岸花に入ってからはその味がたまらなく恋しくなって、夜中に起きて1人で泣いたりもした。
今考えると相当情けないわね…。
兄上はいつも優しくて、本当に大好きだった。
あぁ、そうよ。
兄上は優しい人なの。
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睦月「神威にしても・・・・どうして妹を大切にできねぇんだ?
そういう奴らはだいっきらいだ。」
睦月…?
違う、私は大切にされてるよ…。
私のこと、大切にしてくれてるよね…?
兄上……。
止めなきゃ、睦月を。
守らなきゃ。兄上を。
プツン
神威「幼い頃の幸せだった記憶に取り憑かれて兄にそれを利用される妹…。
泣ける話じゃないか。さ、そろそろ終わらせよう。」
神威は遼太郎と怜南が直線に重なった瞬間を狙い、銃を放った。
しかしそれは何者かによって跳ね返される。
神威「…!?」
「何、やってるんすか…総長……。
貴女は仲間を傷つけるような人じゃないでしょ!!」
そこにいたのは傷だらけになった蒼司だった。
睦月「お前、なんでここに…。」
蒼司「隊長から命令されたんです。
総長を、怜南を助けてあげてほしいって…。
俺も隊長のお側を離れたくなかったんすけど、隊長命令とあらば行かないわけにもいきません。
それに、皆総長がいなくなるのは嫌でしょ。
総長は口は悪いけど、仲間思いの良い人なんす。入隊したばっかで何もわからなくて不安だった俺に優しく寄り添ってくれたのは隊長と総長なんす。
総長!!!戻ってきてください!!!
皆で帰るって…約束したでしょ!!!!!」
蒼司は怜南に向かって叫ぶ。
蒼司「皆で呼びかけたらもしかしたら自我が戻るかもしれない…。
如月隊長はそのまま総長と戦って時間稼ぎをしててくださいっす。
キツイかもしれないっすけど、総長が淡雨族の力を完全に操れるまでに自我を呼び起こさないと…。」
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夢沢夏美(プロフ) - 更新しました (2019年1月29日 16時) (レス) id: 3b66c3af26 (このIDを非表示/違反報告)
夢沢夏美(プロフ) - 更新します (2019年1月29日 16時) (レス) id: 3b66c3af26 (このIDを非表示/違反報告)
月輪(プロフ) - 終わりました (2018年9月30日 0時) (レス) id: 70f70208e4 (このIDを非表示/違反報告)
月輪(プロフ) - 更新してきます (2018年9月29日 23時) (レス) id: 70f70208e4 (このIDを非表示/違反報告)
夢沢夏美(プロフ) - 終わりました (2018年9月28日 11時) (レス) id: 3b66c3af26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:血塗られし彼岸花参加者 x他6人 | 作者ホームページ:なし
作成日時:2018年9月17日 21時