父を求めて (ページ17)

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ママページ17

家の玄関に向かうと、ブラッドリーの母親が泣きそうな顔で立っていた。

「ブラッドリー、なんでこんな遅いの？」責めるような口調で。

「あ、ああ実は、トムの家で遊んでたんだ。」嘘をついた。

「そう。お菓子を見せて。」

「あら、ウーピーパイ！そんなお菓子、私が知ってる人達は配ってなかったわよ。あなた、嘘ついたわね。」そんな口調とは裏腹に、今にも泣きだしそうな顔で、ブラッドリーをきつくハグした。

「いい、パパは、パパは私のいるところから物凄く離れたところで死んだのよ。だから、私は、あなたに離れて欲しくないの。お願い、、、、

だから、約束して。一、ママの言いつけを守る事。二、学校の決まり事を守る事。三、嘘をつかない事。オーケー？」

ブラッドリーには、母の姿が、ミセスグリーンと重なって見えた。ママには、こうなってほしくない。

「「俺のようになりたくなかったら、相手を大事にすることだな。」」

「約束する。」

「じゃあ、なんで遅くなったのか、正直に教えて。」

ブラッドリーは全て話した。ティムの事も、ミセスグリーンの事も。

「そういう事だったの言う事だったの。じゃあ、約束して。グリーンってひとには、もう会わないと。」

「「俺のようになりたくなかったら、相手を大事にすることだな。」」

「「また会いに行くよ。」」

「約束するよ。」

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それ以来、トムにティムと遊ぼうって誘われたりしたけど、断わったんだっけ。それ以外でも、規則はちゃんと守った。頭が固いって言われたけど、約束を守ることが優先だ。気にしなかった。

そういや、トムは確か、今学校の先生をやってたんだっけ。元気かなあ。そういえば、ティムは……

…駄目だ。思い出しちゃいかん、思い出しちゃ。俺史上最高の時に最悪な思い出を思い出したくない。

そう思いつつも思い出は重力より強く、深く、ブラッドリーを引き付けるのだった。。。
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