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3年後。
『ほんまに大学行かんのか!』
「はい、やりたいこと見つけたので」
『なんかあったらいつでも言うんやで?』
「大丈夫!隆平こそ立派な弁護士になってね?」
卒業式終わり遊びにきた村上さんと隆平と話していれば、見覚えのあるバイクが私の隣に止まった。
『ヨコ!卒業式終わってもうたで?何してたんや!』
『これでも急いで仕事早退してきたんや…』
ヘルメットを取ってバイクから降りてきたのは、黒髪にしっかりとしたスーツ姿のきみくんだった。
『え…これがあの最恐ヤンキー?』
「そっか…隆平は卒業してから会ってないもんね笑きみくんはね今は真面目に働くサラリーマンなんだよ」
『久しぶりやな…丸』
『無理…こんなイケメンに勝てるわけあらへん!』
『なんやまだ諦めてへんかったんか!?』
『あ…そうや。久しぶりにあそこ…行くか?』
「行く!」
大きく手を振る村上さんと隆平と別れ、私はきみくんのお腹に手を回し思い出の場所へと向かった。
目の前に広がるあの日と変わらない綺麗な海に私はバイクを降りると駆け寄った。
「きみくん!海だよ!」
『分かっとるわ笑』
私は海に入らずぎりぎりで止まるときみくんの方へ振り返った。
『入らんの?』
「もう…子供じゃないもん」
『俺にとってはまだ子供やけどな』
「な…酷い!私きみくんの……!」
顔を上げて反論しようとした口は柔らかい唇に塞がれてしまった。
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夜(プロフ) - みけねこさん» コメントありがとうございます。ワクワクしてもらえて何よりです、!お楽しみください。 (2022年1月29日 15時) (レス) id: 21360e0486 (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ(プロフ) - 初めまして。更新を楽しみに読ませてもらってます!次はどんな展開になるだろう…とワクワクしちゃってます。 (2022年1月28日 20時) (レス) @page7 id: d311d92dc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜 | 作成日時:2022年1月18日 12時