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午後の授業も終えて教室から人が居なくなっていけば、隆平と2人きりになり隆平は私の前の席に私の方を向いて座った。
『さ、授業しよっか』
「う…うん」
机の下でスマホ画面に指を走らせる。
〔ごめん補習入って、放課後は会えなさそう〕
〔いつ終わる？遅くなるなら送ってく〕
〔隆平居るから大丈夫だよ〕
〔待ってる〕
「待っててくれるの…？」
断ったのに待つと言ってくれた横山さんの文面に既読を付けると、トントンと机を叩かれた。
『もうええ？』
「あ…ごめん！よろしくお願いします！」
『じゃあまずは…』
夕日が差し込む教室で教えてもらう授業はいつにも増して頭に入って来なかった。
隆平の教え方はとても上手で分かりやすいはずなのに、私の頭はぼーっとしたままだった。
「うん…あれ？」
『これはこの公式。A？大丈夫？らしくあらへんよ』
「ううん大丈夫だから早く終わらそ！」
なんとか授業を終えると、私はすぐさま帰る支度を始めた。
『A今日は…』
「ごめん今日家で勉強するね！今日は本当にありがとう！また明日！」
隆平を置いて教室を飛び出すと私は昇降口で靴を履き替え、校舎を出ると門の手前でスマホを見つめながら座ってる金髪頭を見つけた。
「横山さん！」
『A…お疲れ様』
「待っててくれるなんて…優しいね」
『他の男に送られるなんて嫌やろ普通は』
「そうかな…隆平はただの幼馴染だよ？」
『お前はそう思ってても相手はそう思ってへんかもやろ』
「確かに…え？隆平が？」
『知らんけど』
横山さんは立ち上がると鞄を肩に担いで歩き出した。
慌てて追いかけると歩幅の大きい横山さんの隣で足早について行く。
「横山さんは何してたの？」
『バスケして時間潰して、飽きたからゲームしてた』
「そっか、ごめんね？」
『なんで謝るん？俺が勝手に待ってただけやろ』
横山さんは私を見ずにそう言うと赤に変わった信号機の前で止まった。
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夜(プロフ) - みけねこさん» コメントありがとうございます。ワクワクしてもらえて何よりです、！お楽しみください。 (2022年1月29日 15時) (
レス) id: 21360e0486 (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ(プロフ) - 初めまして。更新を楽しみに読ませてもらってます！次はどんな展開になるだろう…とワクワクしちゃってます。 (2022年1月28日 20時) (レス) @page7 id: d311d92dc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜 | 作成日時：2022年1月18日 12時
