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あの時と同じ窓際の椅子に座る金髪を見つければ私はすぐさま駆け寄った。
「横山さん…？」
『A……何してんの…？』
「サボりというものをしてみました！」
空間が空いたままの本棚の列に本を戻すと、横山さんの隣の椅子に向き合うように座った。
『ﾌｯ…ええん？学年トップの天才がサボって』
「横山さんに会うためなら別に大丈夫です！」
力強く言えば横山さんは私の顔を見たまま固まってしまう。
「ん？あ…なんで知ってるんですか！その情報昨日出たばかりですよ？もしかして…隆平に聞きました？」
『お前って…無自覚でそういうこと言うんやな』
「え…？」
『あれから3日。1人でずっと考えとったお前のこと』
横山さんは机から足を下ろすと前かがみになって椅子を引くと私に近づいてくる。
綺麗な顔に思わず仰け反ると、手を掴まれ金髪から覗く瞳に見下げられた。
『俺のそばに居て欲しい…いや…なんて言うたらええんや…』
かっこよく言ったかと思えば、私から手を離して髪を掻きむしり机に肘をついて考え出し始める。
『ちょっと待って…ｸｿｯ…かっこ悪ぃな…』
「横山さん…私横山さんのこと好きです」
『な……』
「朝起きて、夜寝るまでその人のことをずっと考えてることを恋って言うんですよね？私…横山さんと仲良くなるにはどうしたらいいかなって…ずっと考えてました！」
目を丸くして私に視線を向けた横山さんを見上げれば自分の心臓に手を当てた。
「横山さん見る度に心拍数上がるし…体温も…」
そこまで言いかけた時目の前が真っ黒に染まった。
私よりも熱い横山さんの胸から微かに心音が聞こえてくる。
『そういうの…男から言うもんやろ』
「そうなんですか…？」
『お前…ほんまに何も知らへんの？』
「初めての経験です。恋って…幸せです」
私は横山さんの背中に手を回すとしっかり抱きしめた。
『A…ちゃんと俺お前と向き合うから。やから…俺と付き合ってくれへん？』
「うん…！」
身体を離して横山さんに微笑みかけると優しく頭を撫でられた。
『もうサボんなよ。いつでも会いに行く』
「えぇ…楽しいのに、皆堅苦しい勉強してるのに私達2人でサボってるんだよ？」
『お前は…』
横山さんは何かを言いかけたあと口を噤むと、手を離し開けられた窓の方へと立ち上がって近づいていく。
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夜(プロフ) - みけねこさん» コメントありがとうございます。ワクワクしてもらえて何よりです、！お楽しみください。 (2022年1月29日 15時) (
レス) id: 21360e0486 (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ(プロフ) - 初めまして。更新を楽しみに読ませてもらってます！次はどんな展開になるだろう…とワクワクしちゃってます。 (2022年1月28日 20時) (レス) @page7 id: d311d92dc2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜 | 作成日時：2022年1月18日 12時
