愛されメイドの備忘録〈２〉 (ページ41)

今日:10 hit、昨日:1 hit、合計:10,126 hit

✿✿✿✿✿ ページ41

『後は適当に過ごしといてええから』

「あ…あの！」

『ん？』

「見ててもいいですか？」

『ええよ』

安田さんは自分の椅子のそばにもう一つ椅子を用意すると私はそこに腰掛けた。

青を基調とした色鮮やかな絵が描かれていき、私とよく似た女性が姿を現す。

「安田さんっていつもそんな幸せそうな顔して描いてるんですか？」

『俺そんな顔しとる？恥ずいなぁ…笑』

「安田さんの笑顔好きです」

『えぇ？俺もずっと好きやで。

メイドのどんな表情も…感情も全部好き』

「ふふっ…嬉しいです！」

不思議な安田さんは笑顔が可愛くてとても優しい人。

それだけは確かだった。

「絵って難しいですね…」

『あはは笑これ俺？かわええ〜！』

「恥ずかしいですから！」

『ほらこれと交換ね？大切にするわ』

私が描いた安田さんの絵を額縁に入れると安田さんはベットの枕元に置いた。

その絵を見つめる安田さんの表情はとても可愛らしく私が好きな笑顔だった。