落し物は命でした

１１ ページ11

.

＿＿＿里奈side



まぁ カミングアウトすれば


私も ジャニオタのようなもんだった。


紫耀も それを知った上で 付き合ってくれてた。


今日、家に大勢の客が来た時に泣いたのは


別に 大勢の人が怖かったからじゃない。


あのジャニーズJr.のメンバーに会えたから。


れんれんに かいちゃんに


いわげんに ダブルゆうた。


ラブさんや はいびの方まで。


もちろん全員じゃないけど ほとんど。


発狂するかと思ったわ。




その上？ そんなアイドルさんが


私のお世話をしてくれる…？


子供だったの 忘れてたぁ〜！


あ…なんて思いつつ 打ち上げの輪から外れて


冷たい廊下に座り込んで 泣く。


どうやったら戻れるんの…。


早く戻りたい。


溢れてくる涙を 必死に抑えようとしても


しゃくりあげるくらいになる。


…あーあ、このまま 弱くなっちゃうのかな。


廉「あれ…里奈ちゃん？」


「…ぁ…れん、くん。」


声が聞こえて 顔を上げると


目の前にかがんでいる 恋愛マスターこと 永瀬廉。


ま、待って。こんなイケメンが目の前に…


まぁ子供だから ね。自分。


廉「泣いてるやん。ほら、紫耀んとこ行こ？」


そう聞かれて 抱き上げれる。


ぬぁぁあ！！、近い近い近い！


あの天下のMr.KINGの 永瀬廉が近い！


って言っても、自分、子供なんだけど。


あ、何回言うのかって？


何回でも。




リビングに連れていかれて 紫耀に預けられる。


廉「廊下で うずくまって泣いてた。」


紫耀「まじ？…どうしたん？里奈。」


「なんでもない。」


ちょっと寂しくなっただけよ。

１２→←１０

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す